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D.O.I.、葛西敏彦、森元浩二.が本気で惚れた音楽制作ツール

D.O.I.、葛西敏彦、森元浩二.が本気で惚れた音楽制作ツール

2021年も、音楽制作ツールの世界では個性的な機材やソフトが数多く生み出されました。クリエイターやエンジニアたちは、その中から何を選び活用してきたのでしょう? 総勢30組に“本気で惚れたツール”を紹介していただきましたので、第6弾ではD.O.I.、葛西敏彦、森元浩二.のツールを見ていきます。

D.O.I.

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【Profile】Daimonion Recordingsを拠点に活動するエンジニア。ヒップホップを中心に多彩な音楽に精通し、BTS、EXILE、三代目J Soul Brothers、三浦大知、AI、Creepy Nutsなど国内外のさまざまなプロダクションに参加している

 Recent work 

『HIP LIFE:POP LIFE』
CrazyBoy
(LDH Records)※1/21発売

SSL Fusion[Outboard]

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 SSL NativeプラグインのサブスクをSSL Completeという全部入りにアップグレードした際、Vintage Driveというプラグインがあって、そちらの効きが面白くて調べたところ、このFusionが元になっているということで気になりました。Fusion紹介動画をチェックしたところ、現代のマスター・バスに必要だと思われる機能がしっかり搭載されていて、なおかつすべての機能において音が素晴らしかった点が購入する動機になりました。購入してからは基本的にどの曲でもマスターにインサートして使っています。

 具体的にはマキシマイズする前段で使用していて、音の質感をVINTAGE DRIVEで調整したり、HF COMPRESSORで現代ではキツくなりがちな高域をナチュラルに抑えたり、ほんの気持ちEQやSTEREO IMAGEで上下左右のレンジ感も広げています。まだ日が浅いのですが既に手放せない感じで、パートごとの使用や、2曲同時進行した際のことも想定して2台目の購入も検討中です。

 気に入っている部分としては、SSLが得意とする位相が整ってまとまりが良くなる点、アナログ回路ならではの質感とパラメーターの変化、デジタルの不快なザラつきを気持ちの良いオーバードライブ感に変えてくれる点などです。ここのところデジタル一辺倒になって忘れていた、アナログ領域での処理の音の素晴らしさを再認識するきっかけにもなりました。デジタル技術の革新には目を見張るものがありますが、現状アナログ機器で解決した方が良いところもまだまだあると思いました。

葛西敏彦

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【Profile】Studio ATLIOを拠点に、録音/PAを問わず活躍するエンジニア。最近は大友良英、青葉市子、スカート、トクマルシューゴ、原田郁子、細井美裕、映秀。、象眠舎、網守将平、碧海祐人らの作品に参加。東京パラリンピック閉会式でのパラ楽団の録音とミックスを手掛ける

 Recent work 

『Eco Echo』
蓮沼執太フィル
(Shuta Hasunuma)

ATC SCM100[Monitor Speaker]

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 サイデラ・マスタリングのオノセイゲンさんが手放そうとしていたのを知り、売っていただきました。ここ数カ月の仕事ではすべて使用しています。ツィーターとサブウーファーも合わせて鳴らしていますが、全帯域で無理なくサウンドしていて、とても仕事が進めやすいです。サバ読みすることが減り、ミックスの手数も極端に減らすことができ、けれども仕上がりは以前よりも短時間なので成果が上がります。以前はスモール・スピーカーも併用するミックス・スタイルでしたが、最近はほぼこのセットだけで進めています。とても良いスピーカーです。

森元浩二.

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【Profile】 prime sound studio formのチーフ・エンジニアとして活躍。これまでに浜崎あゆみ、三代目J Soul Brothers、甲斐バンド、AAA、DA PUMP、E-girls、May J.、チャラン・ポ・ランタン、上坂すみれなど、ジャンルを問わず数多くのアーティストに携わる

 Recent work 

『永遠のAria』
雨宮天
(ソニー)

ACOUSTIC REVIVE Power Studio[Power Cable]

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 電源ケーブルは音質向上のために1980年代からいろいろなものを使用してきました。オーディオ用の高価な完成品はアタック感が減り、音場が広がる傾向にあります。それでは音楽制作には向かないので、試聴選別したプラグとケーブルで作成したものを使ってきました。

 ACOUSTIC REVIVEで、かなり音楽制作に向いた製品を見つけたので、それをスタジオで試聴しながら、音楽制作向けに作ってもらったのがこのケーブルです。極太でハイスピードな音です。使っているのはAVID Pro Toolsを使用するAPPLE Mac ProとオーディオI/OのPRISM SOUND ADA-8 HR。そのほかモニター・スピーカーのGENELEC 8341Aを基本に、重要と感じるところです。電気はすべての根源なので、最初に音波を電気に変換するマイクプリから、最終的にミックスするコンピューターまですべてに効果があります。録音時はマイクプリに、ミックス時はコンピューターとインターフェースに使用すると、解像度が上がり最終音源の音質が良くなります。

【特集】本気で惚れた音楽制作ツール2021

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