- DTMとは?
- DTMを始めるために必要なもの
- DAWで何ができる?
- DTMでどうやって曲を作る?
- DTMを始めるならMac? それともWindows?
- 無料版DAWでも始められる!
- 有料版DAWはどんな種類がある?
- スマホやタブレットでもできる!音楽制作アプリ
- ボカロとは?
- MIDIコントローラーは必要?
- オーディオインターフェースの役割
- 歌を録音するならマイクは必須!
- DTMに欠かせないヘッドフォンの選び方
- DTMで必要なソフトや機材はどこで買う?
- ソフトや機材をお得に購入する方法
- サンレコ・ビギナーズ|音楽制作に役立つ初心者ガイド
DTMとは?
DTMは、DeskTop Music(デスクトップミュージック)の略称で、パソコンを使った音楽制作を表す言葉です。海外ではコンピューターミュージックと呼ばれています。音楽制作プロセスのほとんどをコンピューター上で行うことができるので、DTMはプロやアマチュア問わず、現在の音楽制作の主流になっています。
DTMを始めるために必要なもの
DTMを始めるためには、DAW(ディー・エー・ダブル、Digital Audio Workstationの略称)というDTMソフトが必要です。DAWには、オーディオ録音や編集、音源、エフェクトなど音楽制作に必要な機能がそろっていて、DAWを動かせるパソコンがあれば、誰でもDTMを始めることができます。
DAWで何ができる?
DAWは、以下のようなことができます。
- オーディオの録音&編集
自分の歌や演奏の録音が可能で、その後に編集ができます。 - ソフト音源の演奏とシーケンサーによる打ち込み
最近のDAWにはソフト音源が搭載されています。シーケンサーに打ち込めば自動演奏してくれるので楽器演奏が苦手でも、自分が入力した通りの演奏をDAWとソフト音源が行ってくれます。 - 各パートの音量や音質をミキサーで調整
作成したパートのバランスや音質などを整えてイメージに近い音像にできます。 - エフェクトによる音の加工や調整
音に多様な効果を付加することで曲の世界観やイメージをより具現化します。
DTMでどうやって曲を作る?
「どうやって曲作りをしていいのかわからない!」
そんな場合は、以下のような方法で曲作りの工程をつかんでみてください。
- ループ素材を組み合わせて短い曲を完成させる。
DAWに付属する素材を使って4小節、8小節、16小節と徐々に増やしてみましょう。 - ソフト音源を使ってドラムやベース、コード楽器などをMIDIで打ち込む。ギターやボーカルを録音する。
ループ素材そのものを作るような感覚でバリエーションを増やしてみてください。 - ミックスダウン
各トラックの音量バランスやエフェクトで調整して曲の全体像をまとめます。 - 書き出し
DAW以外のプレーヤーでも聴けるようにWAVやmp3形式などのオーディオファイルに書き出します。
DTMを始めるならMac? それともWindows?
DAWの動作環境条件(CPU/内部メモリー/グラフィックカードのスペック、ハードディスクの容量など)に満たしているのであれば、MacとWindowsどちらを選んでも問題ありません。同等のスペックで価格を比較した場合、Windowsの方が少々安価に購入できるでしょう。
また、ほとんどのDAWソフトはMacとWindowsに対応していますが、一部Mac専用、Windows専用もあります。使いたいDAWソフトが決まっている場合は気をつけてください。
無料版DAWでも始められる!
無料版DAWは誰でも容易に手に入れることができ、すぐにDTMを始められるというメリットがあります。しかしその反面、メーカーのサポート対象外のことが多く、操作で分からないことがあったときやトラブルが発生した際などでもサポートを受けることができないというデメリットがあります。
APPLE GarageBand [Mac]
Macに標準搭載している無料のDAWソフトです。無料ですが、機能がとても充実しています。Macユーザーなら活用しない理由はありません! 上位DAWソフトLogic Proと互換性もあるので、作曲スケッチツールとしてもオススメです。
AVID Pro Tools Intro [Mac/Windows]
プロのレコーディングで最も使用されているPro Toolsの入門版です。有料版にアップグレードした場合も作成したデータの互換性が保たれます。
PRESONUS Studio One Prime [Mac/Windows]
トラック数や時間の使用制限がなく扱えます。またアドオンで製品の機能を拡張することも可能です。
有料版DAWはどんな種類がある?
有料版のDAWは、金銭的な初期投資がある程度必要となりますが、メーカーのサポートを受けることができるほか、将来的に良い制作環境へアップグレードすることも柔軟に行ないやすくなるなどのメリットがあります。そのいくつかを紹介しましょう。
APPLE Logic Pro [Mac]
Mac版とiPad版があり、Apple純正DAWなのでOSのアップデートにいち早く対応します。GarageBandのプロジェクトの読み込みが可能で、Mac版とiPad版の間にはプロジェクトの相互互換があり、個々のオーディオトラックの書き出しも可能です。
ABLETON Live [Mac/Windows]
一般的なDAWの曲作りのほか、名前の通りライブパフォーマンスによるリアルタイム即興演奏をそのまま録音して曲作りを進められるなど、ライブパフォーマンスと楽曲制作がシームレスに行えます。
▼ ABLETON Liveのテクニックはこちら
AVID Pro Tools [Mac/Windows]
オーディオ編集やミキシング編集などに優れ、多くのレコーディング・スタジオなどプロの音楽制作現場で使用されているDAWです。メーカーから供給される音楽制作用のループ素材やソフト音源なども充実しています。
▼ AVID Pro Toolsのテクニックはこちら
BITWIG Bitwig Studo [Mac/Windows]
Bitwig Studioは、音楽制作だけでなくパフォーマンスも可能なDAW以上のポテンシャルを持った製品です。DAWとしての楽曲制作機能が豊富にそろっているだけでなく、さまざまなモジュールを組み合わせて音源や機能を自分で作り出せるツールを備えています。打ち込みとオーディオ録音を同じトラックに共存できる点もユニークです。
▼ BITWIG Bitwig Studioのテクニックはこちら
IMAGE-LINE FL Studio [Mac/Windows]
多くのEDM/ヒップホップ系アーティストが使用していることでも有名なFL STUDIOは、楽曲制作に必要なツールが統合されたパターンシーケンサー・タイプのDAWソフトです。ライフタイムフリーアップデート方式を採用し、一度購入すると永続的に最新バージョンをダウンロードできます。
▼ IMAGE-LINE FL Studioのテクニックはこちら
MOTU Digital Performer [Mac]
DTMブーム初期から機能が進化を続けているDAWのパイオニアのひとつです。ほかのDAWと同様のオーディオ編集が行えるだけでなく、特にMIDIの編集機能に優れているので、詳細な打ち込み制作にも適しています。
▼ MOTU Digital Performerのテクニックはこちら
PRESONUS Studio One [Mac/Windows]
ユーザーインターフェースのカスタマイズが可能で、目的の作業を効率良くできるほか、楽曲アレンジからマスタリングまで一貫した作業が行えます。無料版のStudio One Primeから有料版へのアップグレードには、煩雑な手順は不要です。
▼ PRESONUS Studio Oneのテクニックはこちら
STEINBERG Cubase [Mac/Windows]
ASIOやVSTなどのDAWにおけるオーディオ機能の元となる規格を開発したSTEINBERGのDAWソフトです。高精度なオーディオ編集機能と各種編集機能が充実しています。
▼ STEINBERG Cubaseのテクニックはこちら
スマホやタブレットでもできる!音楽制作アプリ
最近ではスマホやタブレットのアプリを使って音楽制作ができるようになりました。有料版/無料版を含め、本格的なDAWアプリから、パソコンのDAWと連携して作曲のスケッチに特化したアプリなど、さまざま登場しています。
初心者の皆さんは、ここから始めてみても良いでしょう。その一部を紹介します。
APPLE GarageBand [iOS]
Mac版と同じくAPPLE純正の無料DAWです。無料ですが、機能がとても充実しています。iPhone/iPadユーザーなら活用しない理由はありません! GarageBandで制作した曲はLogic Proにそのまま読み込めるので、作曲スケッチツールとしてもオススメです。
STEINBERG Cubasis[iOS/Android]
モバイル環境でも本格的な音楽が制作できる、Cubaseとの互換性を持ったアプリです。OSによって仕様が異なる部分があるので、導入の際にはあらかじめメーカーサイトの比較表などをチェックすることをオススメします。また、無料版のCubasis LEも用意されています(機能制限あり)。Chromebookでも使用可能です。
ROLAND Zenbeats[iOS/Android]
ROLANDのノウハウが活かされた音楽制作アプリ。iOSやAndroidのほかMacとWindowsにも対応しており、無料版と有料版が用意されています。曲作りに使える素材は老舗シンセサイザーメーカーならではのサウンドが充実しているので、ビンテージシンセの名機から最新サウンドまで幅広く制作に活用できます。
IMAGE-LINE FL Studio mobile [iOS/Android]
FL Studioをモバイル用に最適化した音楽制作アプリ。FL Studioとの互換性もあります。iOSやAndroid以外にもMacやWindowsにも対応するなど、多くのデバイスで使用することが可能です。
REASON STUDIOS Figure[iOS](無料)
3トラック構成(ドラム/ベース/リード)のループシーケンサー。シンプルな操作性が特徴で、指先だけで簡単にトラックメイクやビート構築ができます。
ABLETON Note[iOS]
サンプリングからビート構築までアイデアを瞬時に形にできるスケッチ用アプリです。保存したファイルはABLETON Live上で本格的な楽曲に仕上げることができます。
AKAI Professional iMPC Pro 2[iOS]
パッドを備えたビートマシン、MPCのアプリ版です。サンプリングによる伝統的なMPCのワークフローを踏襲しており、オーディオトラックを使ったレコーディングも可能です。
ボカロとは?
ボーカロイド(VOCALOID)はYAMAHAが開発した歌声合成ソフトのことです。その日本語ボーカロイドとして発売された“初音ミク”は、歌声合成ソフトの祖にあたります。
VOCALOID以外にも他社からさまざまな歌声合成ソフトが発売されていて、キャラクターの声データ(ボイス・ライブラリ)と、音程や歌詞を入力するためのエディターソフトの2つで構成されます。エディターとライブラリは個別に販売されているケースも多いです。
歌声合成ソフトをいくつか紹介します。
VOCALOID 6
ボーカロイドの最新版。VOCALOID:AIによる豊かな歌唱表現力を持った歌声を合成できるほか、アクセントやビブラート、タメなどをフレキシブルにエディットできます。また、“VOCALO CHANGER”機能によって、実際の歌唱した音声データーをトレースしてVOCALOID 6用ボイスバンクで再現することも可能です。
Piapro Studio
クリプトンフューチャーメディアが開発したエディターソフト。 DAW上でプラグインとして起動します。VOCALOID歌声ライブラリのKAITO V3、MEIKO V3、初音ミクV3、V4X、鏡音リンレンV4X、巡音ルカV4Xなどに対応。また、最新版の初音ミク NTなどのNT歌声ライブラリに対応した「Piapro Studio for NT」もあります。
Synthesizer V
DREAMTONICSが開発した音声処理エンジンとユーザーインターフェースによる歌声合成ソフト。音声処理を行なうエンジン部分には、従来から用いられているサンプルベースの歌声合成方式と人工知能を用いた歌声合成のハイブリッド手法が採用されています。
CeVIO AI
人間の声質やくせ、歌い方や話し方などを、AI技術による高精度な再現が可能な音声合成ソフト。各キャラクターの会話作成用のトークボイス、歌唱用のソングボイスがあり、それぞれCeVIO AI トークエディタ、CeVIO AIソングエディタを使用して制作します。
MIDIコントローラーは必要?
MIDIコントローラーは、DTMを効率よく進めるための周辺機器です。鍵盤タイプや、パッドタイプ、ノブやフェーダータイプなどさまざまありますが、DTM初心者であれば、シンプルな鍵盤タイプがオススメです。ソフトシンセを演奏したり、鍵盤で弾いた演奏をDAWに録音する場合に重宝します。
オーディオインターフェースの役割
ボーカルやギターなどの楽器を録音する際に必須です。始めるにあたっては入出力が2イン(もしくは1イン)/2アウト程度のコンパクトで使い勝手が良い製品を選ぶと良いでしょう。
歌を録音するならマイクは必須!
ボーカル録音するためにはマイクは必需品です。主にダイナミックマイクとコンデンサーマイクの2種類があります。
- ダイナミックマイク
手に持って使う「ハンドヘルド型」が主流で、ライブなどではよく使用されます。大きな音でも音割れしにくく、ボーカルやギターアンプ、打楽器、管楽器など幅広い用途で使用できます。 - コンデンサーマイク
レコーディング・スタジオで使われていることが多く、ダイナミックマイクと比べて繊細に音を拾い、幅広い音域を収音できるのが特徴です。マイクプリアンプから電源(ファンタム電源)を供給する必要があるので、コンデンサーマイクを使用する場合は、ファンタム電源搭載のオーディオインターフェースを選ぶようにしましょう。
DTMに欠かせないヘッドフォンの選び方
大きい音を出せないという事情があれば、ヘッドフォンが欠かせません。また、細かな音の鳴りや定位の確認や、楽器やボーカルのレコーディング時のモニターで必要になります。原音に忠実なヘッドフォンを選びましょう。
ヘッドフォンには耳を覆う部分(ハウジング)が閉じている密閉型と、そうでないオープン型が代表的です。
楽曲制作用には音漏れがしにくい密閉型を候補にすると良いでしょう。ちなみにオープン型は、音漏れをしますがスピーカーで再生するような開放感が得られます。
DTMで必要なソフトや機材はどこで買う?
DTMを始めるために必要なアイテムは、電子楽器を取り扱う楽器店で購入することができます。楽器店を探すには、デジマートがオススメです。
デジマートは、取り扱い店舗を探すことができるだけでなく、オンラインで直接購入することも可能です。また、ソフトウェアのダウンロード販売も行っています。
そのほかAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、サウンドハウスなどの大手オンラインショッピングサイトや、各メーカーの自社ECサイトでも購入することができます。
DTMで必要なソフトや機材はどこで買う?
DTMを始めるために必要なアイテムは、電子楽器を取り扱う楽器店で購入することができます。楽器店を探すには、デジマートがオススメです。
デジマートは、取り扱い店舗を探すことができるだけでなく、オンラインで直接購入することも可能です。また、ソフトウェアのダウンロード販売も行っています。
そのほかAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、サウンドハウスなどの大手オンラインショッピングサイトや、各メーカーの自社ECサイトでも購入することができます。
ソフトや機材をお得に購入する方法
販売店やECサイトで頻繁に行われるセール情報は、SNSやメルマガなどで常にチェックしておくと良いでしょう。特に年末年始、ボーナス時期、そして販売店の決算月にはセールが行われやすいです。最近は感謝祭(11月第4木曜日)の翌日の金曜日はブラックフライデーと呼ばれ、1年で最もお買い得な期間として知られています。
また、実店舗には、ネットで紹介されていない掘り出し物が売られてる場合も多くあります。まめに通って店員さんと仲良くなっておくと、お得な情報を入手しやすくなりますよ!
サンレコ・ビギナーズ|音楽制作に役立つ初心者ガイド
https://www.snrec.jp/entry/beginners/mic_monitor-speaker_headphone