パッド機材は、ドラムに限らずギターやシンセ、効果音などあらゆる音色を取り込み、それらを自分の好きな配置で並べることができるのも大きな特徴。ここでは、制作やパフォーマンスでパッド機材を活用しているクリエイター8名にアンケートを実施し、サウンドのアサイン方法や鳴りの良いサウンドを作るコツまで尋ねてみました。それぞれのスタイルに合った個性的なパッド・アサインを、みなさんの活動にもぜひ取り入れてみてください。
STUTS
【Profile】1989年生まれのトラック・メイカー/MPCプレイヤー。自身の作品制作やライブと並行して、数多くのプロデュース、コラボレーションやTV・CMへの楽曲提供など活躍の場を広げている。2020年9月には最新作となるミニ・アルバム『Contrast』を発表し、バンド・セットでの単独公演を成功させた。
Recent work
『Contrast』STUTS(SPACE SHOWER MUSIC/Atik Sounds)
Q1. メインで使用している、またはお気に入りのパッド機材でよく使うパッド・アサインと、それをどのような場面で使用しているか教えてください
A1. AKAI PROFESSIONAL MPC Live/Live II
ライブ・パフォーマンスでのメイン・セット、制作時に生ドラム的な音を足すときの基本セット。
Q2. 所有しているパッド機材は?
A2. AKAI PROFESSIONAL MPC Live、MPC Live II、MPD226、NATIVE INSTRUMENTS Maschine MK3、ABLETON Push。
Q3. あなたが思うパッド機材の魅力とは?
A3. 鍵盤とは違ったインターフェースで直感的に音が鳴らせるところ。
Q4. 良い鳴りのサウンドを作るコツを1つ教えてください。
A4. 聴いていて気持ち良い、格好良いという音を選んで、どんなに細かい音でも良くないなと思う音は使わないこと、音選びや音作りに妥協しないことだと思います。全体で鳴らして良い感じになっているかも大事だと思っています。
SASUKE
【Profile】5歳からAPPLE GarageBand、8歳でAKAI PROFESSIONAL MPD26、10歳でNATIVE INTSRUMENTS Maschineを使用し、12歳でフィンガー・ドラム・パフォーマンスの大会にて準優勝。同年ABLETON Liveを使用開始する。自身の作品リリースや、プロデュースなども行う17歳の高校生音楽家。
Recent work
『PULL ME OUT!』SASUKE(SASUKE)
Q1. メインで使用している、またはお気に入りのパッド機材でよく使うパッド・アサインと、それをどのような場面で使用しているか教えてください
A1. NATIVE INSTRUMENTS Maschine MK3
ライブ・パフォーマンスでよく使うセットです。何曲も立て続けに演奏することが多いので、1番右上に次の曲のイントロを配置し、自然にミックスできるようにしています。基本配列にこだわりは無く、曲によって本当にバラバラです。
Q2. 所有しているパッド機材は?
A2. NATIVE INSTRUMENTS Maschine MK2、Maschine Studio、Maschine MK3、Maschine Mikro、Maschine+、Maschine Jam、AKAI PROFESSIONAL MPD26。
Q3. あなたが思うパッド機材の魅力とは?
A3. パッドはパッド以外の何ものでもないところです。ピアノやギター、ドラムは特定の音しか出ないし、DJは主に曲をかけることやエディットしかできません。しかしパッド機材はそのすべてができ、録音したり曲として仕上げることもできます。小学生のころYouTubeで初めてパッドを見て、あまりの目新しさに投稿者が手作りした新しい楽器だと思いました。AKAI PROFESSIONAL MPC2000くらいの大きさのダンボールをオリジナルのパッドに改造したこともあります。当時からそのくらい魅力的に感じる機材でした。
Q4. 良い鳴りのサウンドを作るコツを1つ教えてください。
A4. 音選びが大切だと思います。同じリズムをたたいても、音にこだわっているかどうかで全く雰囲気が変わるんです。ちなみに僕は別ソフトで演奏用のサンプルを作ってから持ってきたりしています。あとは、自分のたたきやすいベロシティを設定しておくと良いと思います。何よりも、準備やセッティングが大事です。
DJ Santa Monica(MAN WITH A MISSION)
【Profile】頭はオオカミ、身体は人間という究極の生命体5匹から成るロック・バンドMAN WITH A MISSIONのDJ。多くのTVCMやドラマ、映画の主題歌を手掛け、幅広いファン層に支持を広げている。近年は海外へも活動を広げ、全米デビューも果たす。
Recent work
『ONE WISH e.p.』MAN WITH A MISSION(ソニー)
Q1. メインで使用している、またはお気に入りのパッド機材でよく使うパッド・アサインと、それをどのような場面で使用しているか教えてください
A1. NATIVE INSTRUMENTS Maschine MK3
ライブ・パフォーマンス時、NATIVE INSTRUMENTS TraktorノRemix Deck(編注:DJソフト内サンプラー機能)ヲMaschine MK3デ使エルヨウMIDIマッピングヲ組ンデ、曲ゴトニサンプルヲ読ミ込ンデ使用。
Q2. 所有しているパッド機材は?
A2. NATIVE INSTRUMENTS Maschine MK3、Maschine MK2、AKAI PROFESSIONAL MPC2000、MPC2000XL。
Q3. あなたが思うパッド機材の魅力とは?
A3. イロンナ音ヲ取リ込メテ、カツ練習スレバ、生演奏モ上達スル、素晴ラシイ楽器。
Q4. 良い鳴りのサウンドを作るコツを1つ教えてください。
A4. トニカクDelayヲカケル。
【特集】パッドで生み出す極上のグルーブ
関連記事