トラックメイカーのYebisu303がTEENAGE ENGINEERING OP-1 fieldの魅力を伝える20日間。DAY8もOP-1 fieldに搭載されているシーケンサーについて紹介します!
DAY8は、残りのシーケンサー3つを紹介します!
hold
OP-1 fieldより新たに追加された、シンセ・モードのみで使えるシーケンサーです。
厳密には“押さえた鍵盤をHOLDし続けるだけ”なのですが、アンビエント/ドローンの演奏に適した機能がシンプルにまとめられています。
ロータリーエンコーダーでコントロールできるパラメーター
- ブルー:break point(holdを無効にする範囲の指定)
- オーカー:mono / poly(単音/和音入力モードの切り替え)
- グレー:transpose(monoモードの場合は半音単位でノートを移動、polyモードの場合はボイシングを変更)
- オレンジ:hold(鍵盤を押さえている状態のオン/オフ)
break pointを設定することで、指定したポイントより左側の鍵盤はhold、右側の鍵盤は普通の演奏、といった使い方もできます。
sketch
描いた絵が音に変換されるユニークなシーケンサーです。フランスの有名なおもちゃ“エッチ・ア・スケッチ”のように2つのダイヤルを使って絵を描くと、描かれた線の位置に対応したフレーズを生成します。
思ったように絵を描こうとすると慣れが必要ですが、思うままに線を引いて偶発性のあるフレーズを作ってみるのも面白いですよ。
エンコーダーでコントロールできるパラメーター
- ブルー:draw x(横方向に線を引く)
- オーカー:draw y(縦方向に線を引く)
- グレー:move x(カーソルを横方向に移動)
- オレンジ:move y(カーソルを縦方向に移動)
shiftキーを押すと下記のパラメーターが調整できます。
- ブルー:erase(線の削除)
- オーカー:use divider(シーケンスの再生速度:1/4~16倍)
- グレー:use grid(お絵かき補助用のグリッド表示)
- オレンジ:hold(再生/停止 の切り替え)
tombola
福引きで使われるガラポンのような形をしたシーケンサーです。鍵盤を押すたびにボールが投入され、それが壁へぶつかる度にノートに対応したシンセ/ドラムが発音する、という仕組みになっています。発音はテンポに同期しないので、グリッドに囚われないメロディやリズムを散りばめるのに適したシーケンサーといえます。
エンコーダーでコントロールできるパラメーター
- ブルー:rotation speed(回転の速さ)
- オーカー:heaviness(重力の強さ)
- グレー:shape(ガラポンの変形)
- オレンジ:bounciness(ボールの跳ね返りの強さ)
shiftキーを押すと下記のパラメーターが調整できます。
- ブルー:manual mode(手回しモードのオン/オフ切り替え)
使い勝手がよくなったhold機能
最後に重要なポイントをひとつ! OP-1 fieldではtombola以外のシーケンサーに共通して存在するhold機能にも改良が加えられています。前モデルではオレンジのエンコーダーを回すことでしかholdのオン/オフを切り替えられませんでしたが、押し込んでも同様の操作が可能になりました。
例えば、両手で鍵盤を弾いている最中にシーケンサーをピンポイントで使いたい場合でも操作が簡単で、よりパフォーマンスに集中できるようになりますね。
Yebisu303(Acid Alliance)
【Profile】アシッドハウス、デトロイトテクノ、エレクトロ、ハードミニマルに強い感銘を受け、20代後半よりトラック制作を開始。 無類のハードウェア機材愛好家でもあり、日々マシンライブや機材デモンストレーション動画の制作を行っている。 また、近年ではKORGやSONICWARE製品のプリセットやTVアニメ「ユーレイデコ」の劇伴・イメージソングを制作するなど、その活動は多岐に渡っている。
bandcamp https://yebisu303.bandcamp.com/
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