Part3では、制作環境の制約を取り払うことに一役買った機材を紹介。コンパクトかつ低価格のマルチトラック・レコーダーや、自在に持ち運んで場所を問わずに使えるラップトップ・コンピューターの登場は、音楽制作のスタイル、そしてライブ・パフォーマンスにも革命的な変化をもたらしました。
奥田民生(ユニコーン)
【Profile】1987年にユニコーンでメジャー・デビュー後、プロデューサーとしても活動。YouTubeでは、宅録を実践する“カンタンカンタビレ”などで人気を博す。Sony Park銀座での公開レコーディングで完成した「僕的地」「銀座のソニー」の2曲が配信限定でリリース中。
Recent work
『銀座のソニー』『僕的地』奥田民生(ソニー)
~サンレコ読者へのメッセージ~
レコーディングというのは、一般的には秘密が多い作業だと思うので、それを知りたい人にはものすごく特別な本だと思います。自分もそうでした。秘密を知りたいのならサンレコです。
TASCAM Porta One(1984年)
ラジカセを2台並べて多重録音していた自分にとって、1台でやろうと思えばいくらでも音を重ねられたのが本当にすごいと思いました。
DEAN FUJIOKA
【Profile】歌手/ミュージシャン/作詞・作曲家。2006年に台湾で歌手デビュー。2013年に日本で1stシングル『My Dimension』をリリースし、2021年12月には3rdアルバム『Transmute』をリリース予定。年内はMusical Transmute Tour 2021で国内ツアー中。
Recent work
『Runaway』DEAN FUJIOKA(A-SKETCH)
~サンレコ読者へのメッセージ~
サンレコを読んでいる皆さんは、人生においてどこかで必ず音楽につながりを持ち続けている方だと思います。僕も一人の愛読者としてみなさんと一緒に音楽の魅力を体感し続け、同時に新しい音楽の可能性を生み出していく一人のミュージシャンとして成長し続けたいと思っています。
ラップトップ・コンピューター(1980年代後半~)
アメリカ、シアトルに住んでいた2000年代初頭に地元のクラブでラップトップ・バトルを初めて見たとき、当時のスペックのラップトップでもステージ上でその場でビートを組み立て、演奏し、観客が沸き立つようなバトルが繰り広げられていました。自分はそれまで、ピアノやシンセ、ギターなど音楽演奏を目的に作られた機材が楽器だと考えていましたが、“ラップトップ・コンピューターも衝動や感情をダイレクトに表現できる楽器に成り得るのだ”と衝撃を受けました。それから現在に至るまで、音楽制作においてもライブ・パフォーマンスにおいても音楽の可能性は画期的に広がったと感じます。
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