モリシー(Awesome City Club)× UNIVERSAL AUDIO Apollo Twin MK2 Quad【Apolloユーザー通信 Vol.2】

モリシー(Awesome City Club)× UNIVERSAL AUDIO Apollo Twin MK2 Quad【Apolloユーザー通信 Vol.2】

UNIVERSAL AUDIO Apolloシリーズは、多彩なラインナップを取りそろえるオーディオI/O。数々の名機をエミュレートしたUADプラグインの提供とUNISON機能、システムの拡張性もあり、全世界のクリエイターやエンジニアに愛用されている。実際にApolloを活用するユーザーたちは、数多の製品の中からなぜApolloを選ぶのか。今回はAwesome City Clubのギタリスト、モリシーが登場。Apolloに信頼を置く理由や、制作効率やモチベーションを上げる機能について語る。

Photo : Hiroki Obara

Apollo Twin MKⅡ Quad

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 最大入出力10イン/6アウト、UNISONマイクプリ×2基搭載のデスクトップ型オーディオI/O。DSPを4基搭載する。モリシーは、オプティカル入力を利用してA/D搭載マイクプリやほかのオーディオI/OをApolloにデジタル入力したり、シンセサイザーを直接入力することもあるという。

Shadow Hills Mastering Compressor

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モリシー マスターに毎回必ずと言っていいほど使います。出力トランスがニッケル/アイアン/スチールから選択できるので、ダンス系の曲ではスチールにして低域をしっかり出したり、BGM系ではフラットにするためにハイ上がりのニッケルと中域の出るアイアンを使い分けたりします。多段掛けしてピークをたたくような処理をすることが多いですね。音が思い通りになるので、0.5〜1dBくらいゲイン・リダクションしてキックに少し当たるくらいにします。

キックが気持ち良く出るConsole内クロック

 まずはモリシーのApollo愛用歴と導入の契機を尋ねた。

 「3〜4年前からApollo Twin MK2 Quadを使っています。Apolloの音質面やUADプラグインに引かれていて、周りで使っている人も多かったので、信頼が置けるなと。当時はスペースの狭い机だったこともあり、宅録用に考えていたので、デスクトップ・タイプでアナログ入力が2基、DSPはたくさん使えるように4コアのこの機種にしました」

 

 Apolloに搭載された多彩な機能を、モリシーはどのように活用しているのか?

 「UNISON機能を使ってアコギとボーカルにUADプラグインのNeve 1073 Preamp & EQ Collectionをかけ録りすると、ちゃんと録れているという実感がしますね。このNeve 1073は低域がゴッと出るのでキックのトラックにかけたりもします。あと、ある著名エンジニアの方が、センド&リターンのリバーブにかけるとアナログで録ったようになると言っていて試してみたのですが、4.8kHzや7.2kHz辺りを少しブーストするとすごくいい感じになりますね。僕がアレンジを手掛けた大野雄介君の楽曲「Oasis」でも、ボーカルやギターのリバーブに使いました」

 

 ほかにも、Apolloには重宝している機能があるという。

 「すごく便利なのがオプティカル入力。入力数の多い別のADコンバーターなどを接続して拡張できるのがありがたいです。あと、付属のミキサー・アプリConsole内にあるAUXトラックは、ボーカルのWET成分としてリバーブを足して、気に入ったらそのままDAWソフトに流し込んで録音できるので、レコーディング・スタジオに近い感覚で使えます」

 

 温かい音が好みだというモリシー。Apolloの音質について尋ねると、温かくて楽しくなる音だと話してくれた。

 「UNIVERSAL AUDIOならではのアナログ寄りで中域がしっかりした印象があります。僕はクロックを曲によって使い分けていて、現代的なダンス・ミュージックを作るときはConsole内でINTERNALに設定して出しています。キックの感じなどが気持ち良く、低域がしっかり出るので、アップ・テンポの曲を作るときに楽しく作れるんです。そういう意味では現代的な音のような気がしますね」

インスピレーションが湧くマルチ音源Shape

 モリシーはコロナ禍での数カ月、Apolloシリーズ対応のレコーディング・システムLuna(Mac専用)も試したという。

 「Luna Extensions Tapeの音が最高でした。Luna Instrumentsのマルチ音源Shapeは、ピアノもドラムもインスピレーションが湧く音です。今後また使いたいですね」

 

 最後に、モリシーが感じるApolloの魅力とともに、これから購入を検討する人へのメッセージを尋ねた。

 「やっぱりレコーディング・スタジオで使う機材の音と肉薄するUADプラグインをガッツリ使えるのが魅力の一つです。宅録の始めたてから使えば耳がこの音に慣れて質の良いものができると思うし、本物の音を早めに知る近道だと思います。Apollo Soloから手軽に始めても良いですが、本格的に音楽制作をしたいなら手ごろで長く使えるのはApollo Twinかなと。僕は音質も好きでConsoleの使い方も体になじんでいるので、今さら他社製品には変えられません」

 

モリシー
【Profile】Awesome City Clubのギタリスト。ソロでは作編曲家としても活動し、DAOKO、須田景凪、Mega Shinnosuke、mihoro*などのサポートでも活躍している。シンガー・ソングライター大野雄介の「Oasis」では楽曲のアレンジメントも手掛けた。

 Recent work 

『夏の午後はコバルト』
Awesome City Club
(エイベックス)

 

製品情報

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