梅田サイファー『RAPNAVIO』〜制作スタジオCOSMICNOTES ANNEX全貌&アルバム完成までの過程

梅田サイファー『RAPNAVIO』〜制作スタジオCOSMICNOTES ANNEX全貌&アルバム完成までの過程

ランドマーク的な立ち位置になるくらい、一曲一曲の強度が出たアルバムになったと思います

アルバム『RAPNAVIO』でメジャー・デビューを果たした梅田サイファー。本作でトラック・メイカー/プロデューサーとしても活躍したメンバーのCosaqu(メイン写真中央)、peko(同右)、KennyDoes(同左)に話を聞くため、Cosaquのプライベート・スタジオであり、梅田サイファーが制作拠点とするCOSMICNOTES ANNEXを訪ねた。前半は、Cosaquがスタジオの制作環境を紹介。後半は、3人に『RAPNAVIO』完成までの苦労や大所帯での制作過程を話してもらった。

 ABOUT UmedaCypher 

UmedaCypher

梅田サイファーは、大阪・梅田駅の歩道橋上で行われていたサイファー(輪になってフリースタイル・ラップを行うセッション)から派生したメンバーで構成されるヒップホップ・グループ。左から、Cosaqu、teppei、コーラ、HATCH、R-指定、KennyDoes、テークエム、KBD、KOPERU、KZ、ILL SWAG GAGA、peko、SPI-K。

個々のラップを生かしつつ全体の焦点を合わせる

──スタジオに到着した瞬間、“会員制”と書かれた表札が目に飛び込んできました。

Cosaqu スナックの居抜きなんです。梅田サイファーの前々作『Never Get Old』の制作中に急きょ引っ越してきて。当時はスナックのカウンターがある状態で、部屋の奥も鏡張りのまま録って『Never Get Old』を完成させました。そこから完全にDIYで壁を立ち上げたり、SHIZUKAの音響パネルを導入したり、防音室だったVERY-Qの吸音材をデスク後ろに置いたりしていますが、まだ自分で完全に納得行く音響は作れていないので、今後はさまざまなツールの導入を考えていて、さらに音響を整えていく予定です。

──制作環境について教えていただけますか?

Cosaqu AVID Pro Tools|HDXシステムを使っていて、ビート・メイク、録音、ミックスをほぼPro Tools内で完結しています。モニター・スピーカーは知り合いのエンジニアに薦められて導入したKEF R300です。あとはFOSTEXのサブウーファーが入っていて、これを鳴らせるのがこの物件のいいところです。ミックスは基本的にスピーカーで、細かい定位の確認はヘッドフォンのFOCAL Clear MG Proでします。ビート・メイクではYAMAHA HPH-MT8を使いました。

──アウトボードは何を使用していますか?

Cosaqu サミング・アンプのRUPERT NEVE 5059 Satelliteで、Silkスイッチ(赤)をオンにしてボーカルに質感を付けました。マイクプリはVINTECH AUDIO Model 273とAMEK System 9098 DMAで、今回は主にAMEKをメイン・マイクのTELEFUNKEN TF47と組み合わせて使いました。TF47は真空管マイクで、艶っぽい音が録れます。ボーカルのコンプはPURPLE AUDIO MC77です。

【COSMICNOTES ANNEX】Cosaquが所有するプライベート・スタジオ。スナックの居抜き物件を使い、自身で改築/調音している。調音にはSHIZUKAの音響パネル(側面)やVERY-Qの防音室を解体した素材(デスク奥)などを活用。コントロール・ルームの外にはボーカル・ブースが設置され、梅田サイファーをはじめとするさまざまなアーティストのレコーディングが行われている

【COSMICNOTES ANNEX】Cosaquが所有するプライベート・スタジオ。スナックの居抜き物件を使い、自身で改築/調音している。調音にはSHIZUKAの音響パネル(側面)やVERY-Qの防音室を解体した素材(デスク奥)などを活用。コントロール・ルームの外にはボーカル・ブースが設置され、梅田サイファーをはじめとするさまざまなアーティストのレコーディングが行われている

AVID Pro Tools|HDXシステムを採用し、モニター・スピーカーはKEF R300、デスク下にはFOSTEXのサブウーファーも設置。モニター・コントローラーはGRACE DESIGN M905。収納されたアウトボードは、上からVINTECH AUDIO Model 273、AMEK System 9098 DMA、ANTELOPE AUDIO Orion32 HD、RUPERT NEVE DESIGNS 5059 Satellite、WAVES MaxxBCL

AVID Pro Tools|HDXシステムを採用し、モニター・スピーカーはKEF R300、デスク下にはFOSTEXのサブウーファーも設置。モニター・コントローラーはGRACE DESIGN M905。収納されたアウトボードは、上からVINTECH AUDIO Model 273、AMEK System 9098 DMA、ANTELOPE AUDIO Orion32 HD、RUPERT NEVE DESIGNS 5059 Satellite、WAVES MaxxBCL

ラック上から、KORG MR-2000S、TK AUDIO BC1MK2、N-TOSCH S-Mix Mini、KLARKTEKNIK 76-KT、PURPLE AUDIO MC77、N-TOSCH HA-S149

ラック上から、KORG MR-2000S、TK AUDIO BC1MK2、N-TOSCH S-Mix Mini、KLARKTEKNIK 76-KT、PURPLE AUDIO MC77、N-TOSCH HA-S149

ヘッドフォンはYAMAHA HPH-MT8(左)とFOCAL Clear MG Pro(右)を愛用

ヘッドフォンはYAMAHA HPH-MT8(左)とFOCAL Clear MG Pro(右)を愛用

アイディア出しに使ったAKAI PROFESSIONAL MPC Live Ⅱ

アイディア出しに使ったAKAI PROFESSIONAL MPC Live Ⅱ

──全員のラップをこのスタジオで録るのですか?

Cosaqu ほぼそうです。入れ替わり立ち替わりで来て、僕は朝から晩までずっとおるとかもありました。大阪にいないメンバーもいて、R-指定のラップは高根晋作さんに録っていただいたデータを僕がミックスしました。

──マイクの使い分けはどのように?

Cosaqu アルバムの制作が終わるたびにマイクを買い足していて、『Never Get Old』ではBLUE MICROPHONES KiwiやNEUMANN U 87 AIを使ったんですけど、最近は専らTF47ですね。僕自身のラップは、作業しながら録れるようにU 87 AIを手元に置いて録りました。

──皆さん個性豊かなラップをしますが、同じマイクでそのカラーを出せるものなのですか?

Cosaqu もちろん個々のラップに適したマイクをチョイスしていくという選択肢もあったのですが、今回のアルバム『RAPNAVIO』は多人数ならではのマイク・リレーが多かったので“みんなで集まって録る空気感”をちゃんとパッケージングすることがすごく大事だと思い、例外もありますがなるべく同じマイクプリ、マイクを使ってレコーディングしました。

スタジオへ入って右手にボーカル・ブースを設置。その奥がコントロール・ルームで、この扉は防音室に使われていたものを再利用している。扉が取り付けられている壁はCosaqu自ら作った

スタジオへ入って右手にボーカル・ブースを設置。その奥がコントロール・ルームで、この扉は防音室に使われていたものを再利用している。扉が取り付けられている壁はCosaqu自ら作った

ボーカル・ブースはYAMAHA Avitecsを使用。キュー・ボックスはOZ DESIGN OZ-802。パンニング・スイッチ搭載でメイン・ボーカルとダブルを手元で切り替えることも可能

ボーカル・ブースはYAMAHA Avitecsを使用。キュー・ボックスはOZ DESIGN OZ-802。パンニング・スイッチ搭載でメイン・ボーカルとダブルを手元で切り替えることも可能

『RAPNAVIO』のメイン・マイクTELEFUNKEN TF47

『RAPNAVIO』のメイン・マイクTELEFUNKEN TF47

左からNEUMANN U 87 AI、RODE K2、BLUE MICROPHONES Kiwi、AKG C 414 XLⅡ

左からNEUMANN U 87 AI、RODE K2、BLUE MICROPHONES Kiwi、AKG C 414 XLⅡ

──ミックスではどのような作業を行うのですか?

Cosaqu 例えば、KZはハスキーな声質で子音をはっきり発音する、pekoは低い声質で、滑らかなフロウで母音がはっきりしていたりするなど、それぞれのラップの特徴を生かした上で、全体の焦点を合わせる作業がメインです。レコーディング同様、ちゃんと同じ空間で録ったように聴かせるために、基本的には同じEQ、コンプやディエッサー、リバーブ、ディレイで処理して整えます。コンプはMC77とプラグインのBLACK ROOSTER AUDIO VLA-2A。EQはほぼFABFILTER Pro-Q3です。質感付けのEQはUNIVERSAL AUDIO UADプラグインのPultec Passive EQ Collection、エア感を足すEQはMAAG AUDIO EQ4がメインでした。リバーブ、ディレイなどの空間系はVALHALLA DSP Valhalla VintageVerbやValhalla Room、SOUNDTOYS Echoboyなどを使用しました。

──それぞれのメンバーの声質はどう捉えていますか?

Cosaqu KennyDoesはエッジの効いた声質で、子音のインパクトがあるアタックが強いラップをします。子音はリズムを強調するので、コンプのアタックとリリースを細かく調整して、ラップのスキルとリズムが気持ちよく伝わる処理を心掛けました。KOPERUはラップのリズムがはっきりしたクリアな声質で、メンバーの中でも抜けが良いので、高い帯域をEQやディエッサーで最低限削り、自然な低域をEQで作って質感を合わせました。(ILL SWAG)GAGAはシャウト系のラップが多かったので、FABFILTER Saturn 2などでサチュレーションを加えて質感を出し、特性を生かしました。

テーマとラップの量を全部細かく指定して渡した

──ここからはpekoさん、KennyDoesさんにもお話を伺います。作品で使うトラックはどう決めていますか?

KennyDoes トラックを出し合ってコンペ形式で決めていて、今回はソニーのA&Rの方も入ってもらって選びました。

peko KZ、teppei、コーラもビートを作れるので、50曲くらいからスタートしました。今回は“みんなでラップしてる絵が浮かぶ”みたいなトラックが選ばれやすかったと思います。

Cosaqu pekoが作った「GOD’S SON」は、最初は全然違うトラックやったんですよ。

KennyDoes めちゃめちゃ明るいハイパーポップ寄りな曲やったのに、pekoさんが来ない合宿で俺らが歌詞を作ったら、30分後ぐらいに“こっちの方が合ってると思います”って凶悪なドリルが送られてきて。A&Rの方は元がいいって言ったんですけど、最終的には“ハイパーポップ、次回作で作るんで!”って押し切ってドリルになりました。

peko ラップのいいところはそうやってガラッとトラックを変えても割と成立するところで、僕とかCosaqu君は展開を変えたりブリッジとかプリフックを後付けしたりしがちです。

──DAWは皆さん何をお使いですか?

Cosaqu 僕はPro Toolsで、二人はIMAGE-LINE FL Studio、pekoはABLETON Liveも使ったりとか。

peko 僕はCosaqu君がビート・メイクの師匠みたいなところがあって、DAWを始めるきっかけはCosaqu君やったんです。Cosaqu君→僕→KennyDoesって継承されてますね。

KennyDoes 最初は師匠が使うソフトで入って、自分で別のソフトを見つけて継承するんです。僕はpekoさんからFL Studioを教えてもらったんで、僕も違うDAWを覚えないと。

Cosaqu ミックスもドイケン(KennyDoes)とかpekoは僕が作業してるのを後ろで見てますし、プラグインの話も共有できて、そこは大人数ならではのメリットちゃうかなと思いますね。ドイケンはトラック・メイカーとしてのキャリアは短いですけど、だいぶハイレベルなトラックが作れます。

KennyDoes 自分はアメリカの現行ヒップポップ・シーンが好きなんで、割とデモで全部完成させて出してて。向こうのラッパーはデモを勝手に切り刻んだり場所を入れ替えたり、フィルターかけて最終段のイメージまで作るらしいんですよね。それこそサンレコのヤング・サグのエンジニア・インタビュー(2021年9月)で学んだところはあります。“サグはヤバいくらいにデモのビートを切り刻んでくる”って。

Cosaqu 合宿でドイケンが僕のトラックのプリプロを録るのを手伝ってくれてたんです。その段階で僕の2ミックスのトラックをドイケンが切り刻んだのを採用したり。

KennyDoes 効果音をその場で拾って2ミックスに当てたりとか、僕がデモのレコーディングしたんで、そういう作り方は結構導入しましたね。すべてサンレコのおかげです!

──ありがとうございます! KennyDoesさんが作った「アマタノオロチ」のトラックはどのように作ったのですか?

KennyDoes メインのループはSpliceで拾ったネタと、それにトラップのプロデューサーが愛用するプラグインのCABLEGUYS Halftimeをかけたものを同時に走らせました。

──皆さんがトラックを作る上で特に意識していることは?

peko 梅田サイファーはラッパーが多くて、ラップの種類もいっぱいあるので、ビートが主張しすぎないようにします。

KennyDoes 我々はトラック・メイカーたちのコンペに勝たないといけないので、結構インパクトあるものを作りたがる癖はあるんです。でもそれは大体選ばれないですね。

Cosaqu 僕はメロディや雰囲気、曲を聴いた瞬間のインパクトにこだわります。今回の「PARTY」は聴いた瞬間“何やこれ”と思わせるために作りましたね。

──pekoさんプロデュースの「BIG BANG」は1曲目にふさわしい躍動感がありますが、テーマはどう決めたのでしょう?

peko これは僕が最後の方に出したビートで、今回の作品の全体のシルエットが完成していくのを聴いて、1曲目っぽい曲がないから作って持っていったんですよ。それでやりたい人が多くて選ばれたんですけど、テーマが決まらないまま時間がたったので、僕がテーマとかラップの量を全部指定して、めっちゃ細かい台本みたいなものを作って渡しました。

KennyDoes それを最初のデモ作りの合宿で“こんな感じかな”ってみんなでやって、pekoさん来てはらへんかったんで送ったら、歌詞にめちゃめちゃ赤字入ったPDFが来て。

peko “歌詞が抽象的で分からないんでもっと具体的にしてください”みたいに細かく送って。でも“これだけ細かく送ったらやってくれる”って気持ちで言ったんで、結果みんなが全部やり直してくれて今の形になったんです。

Cosaqu それだけで“こいつ本気やな”って。その甲斐あって1曲目にふさわしい曲ができましたね。

 

「環状線」Pro Tools Session

 Cosaquプロデュース曲「環状線」のAVID Pro Tools画面と、使用プラグインを一部紹介!

セッション中盤には上ネタ類が並ぶ。シンセや楽器類のほか、ReveaseFX(逆再生の効果音)やVinyl Noise(アナログ・レコードのノイズ)で質感を付けているのが見て取れる

セッション中盤には上ネタ類が並ぶ。シンセや楽器類のほか、ReveaseFX(逆再生の効果音)やVinyl Noise(アナログ・レコードのノイズ)で質感を付けているのが見て取れる

シンセ類に広がりを付けるために使用したIZOTOPE Ozone。上ネタの中からシンセ類のみを別トラックにまとめ、そのトラックにインサートしたという

シンセ類に広がりを付けるために使用したIZOTOPE Ozone。上ネタの中からシンセ類のみを別トラックにまとめ、そのトラックにインサートしたという

こちらはボーカル部分。上段“TAKEM”はサビを歌うテークエムのボーカル・トラック。続く“KDMAIN”~“KDGAYA”はKennyDoesのパートで、メインのほかガヤなどを含む4trで構成。その下にKZ、pekoのパートが続く

こちらはボーカル部分。上段“TAKEM”はサビを歌うテークエムのボーカル・トラック。続く“KDMAIN”~“KDGAYA”はKennyDoesのパートで、メインのほかガヤなどを含む4trで構成。その下にKZ、pekoのパートが続く

テークエムのフックでは、広がりを持たせる処理を施した。ボーカル・トラックを複製し、左右に配置。SOUNDTOYS Little AlterBoyを両方に適用し、L側のみFORMANTの値を−3.0に設定。R側は0.0にすることで広がりを出した

テークエムのフックでは、広がりを持たせる処理を施した。ボーカル・トラックを複製し、左右に配置。SOUNDTOYS Little AlterBoyを両方に適用し、L側のみFORMANTの値を−3.0に設定。R側は0.0にすることで広がりを出した

そのラップに至るまでにお互いが関わっている

──皆さんがOKを出すものを作るのは難しそうですね。

peko 難しいです。そこで衝突することも空気悪くなることもあるんですけど、今回すごく良かったのはそれを恐れずにやれたことですね。今までの梅田サイファーはそこを妥協してきたところが正直あって、家で書いて録ってきて誰も口を挟ませない状態でリリースすることが多かったんですけど、そこを突っ込むことでお互いに見えへんかった部分が見えるというか。

──リリックの内容が、ラップを重ねるごとに相乗効果で深まるのも面白いです。特に「かまへん」は相当練られていますね。

KennyDoes めちゃくちゃ大変で、3回くらいやり直しました。サビをテークエムさんが苦戦してR君(R-指定)に頼んだりとか、途中から全員参加になって小節の長さが半分になったりとか、“かまへん”の解釈にばらつきがあったので、何回か書いた後にみんなで集まって“君はこの方向のかまへんで”と言い合ったりしながら“リリリスタート”しました。「KING」「PARTY」含め、テーマを短い小節でマイク・リレーする方法はほかのラップのアーティストはあまりやってないし、そもそもこれだけ人数いないので“これは俺らのフォーマットなんじゃないか”とテークエムさんが言うてて。あれがなかったら「かまへん」はできてないですね。

Cosaqu トラックはALIのギタリストのCÉSAR君とベーシストのLUTHFI君にも入ってもらって、一緒にスタジオでディスカッションしながら録って面白くなったんで良かったです。

──マスタリングはどなたが手掛けたのですか?

Cosaqu メジャーでやるということで、以前からお願いしたかったニューヨークのマスタリング・パレスにいる佐藤達也さんに手掛けてもらいました。佐藤さんはエイサップ・ロッキーのアルバムとかを手掛けてはって、それを聴いて前々から依頼したいと思っていたんです。音像が上下前後に一回りずつ大きくなって、スマホやコンピューターで鳴らしても音が粒立ち良くはっきり聴こえるようになったので、本当に依頼して良かったです。

──最後に、『RAPNAVIO』をどういう仕上がりだと感じますか?

peko 梅田サイファーの中で一番聴きやすいアルバムになりつつ、強度も上がりました。今までビートの上で自由にやっていた部分にある程度制約を付けたことで、曲の長さや情報量がコンパクトになったので、1曲ずつが濃いけど、胃もたれしないうちに終わる感じがうまくできて、次に生かせる作品になったと思います。1個のレガシーができたなと。

KennyDoes 今までは誰がトップかという個人戦でしたけど、今回はチームとして戦った気持ちです。これまで誰かのラップが褒められたら“いや、俺の方がヤバいから”と思っていたのが、今回はそのラップに至るまでにお互いが関わっているから、誰のラップが褒められてもうれしいですね。

Cosaqu 『RAPNAVIO』ってタイトルはテークエムが出したんですけど“NAVIO”は“船”って意味で、かつて梅田にあったHEP NAVIOが梅田の象徴的な存在だったことに重ねて“新しいお客さんを巻き込んで船出に行く”という意味も込めてます。“梅田サイファーといえばこのアルバム”みたいなランドマーク的な立ち位置になるくらい一曲一曲の強度が出たアルバムになったと思います。

Release

『RAPNAVIO』
梅田サイファー
(ソニーミュージック)
完全生産限定盤:SECL 2847-2848(CD+LIMITED Tシャツ)
通常盤:SECL 2849(CD)

Musician:Cosaqu(rap、prog)、teppei(rap)、コーラ(rap)、R-指定(rap)、KennyDoes(rap、prog)、テークエム(rap)、KBD(rap)、KOPERU(rap)、KZ(rap)、ILL SWAG GAGA(rap)、peko(rap、prog)、SPI-K(DJ)、CÉSAR(g / ALI)、LUTHFI(b / ALI)
Producer:Cosaqu、peko、KennyDoes
Engineer:Cosaqu、高根晋作
Studio:COSMICNOTES ANNEX、E-NE、Endhits

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