音楽制作に挑戦したい18歳のRIKO(写真右)。でも分からないことがたくさん……。アーティストであり、音楽プロデューサーとしても活動するJUVENILE先生(写真左)に教えてもらいましょう! 目指せDTMマスター! 今回は作曲ソフト(DAW)の選び方について学びます。
- Text : Yuki Komukai Photo:Chika Suzuki
自分が作りたい音楽を作っている人と同じDAWを使おう
作曲ソフト(DAW)はね、正直何でもいいです。
そうなんですか!?
昔はソフトごとに特化しているものがあったんだけど、今はみんないろいろな機能を付け始めたから、ほぼ同じような感じになってきているんだよね。だから、“自分が作りたい音楽を作っている人が使っているもの”を選ぶといいと思う。
なるほど。
何を使っているかは、調べれば出てくるはず。僕は世代的にも中田ヤスタカさんが当時WindowsでCubaseを使っていて、それを真似しましたね。あとは、近くで使っている人がいるかどうかというのも大事。ネットで調べても分からないことがいっぱいあるからね。僕が始めたときはそういう人が近くにいなかったから、めちゃめちゃ大変でした。YouTubeがはやり始めたくらいの時期だったから、“とりあえずアップしました”みたいな分かりにくい動画を見たり、サンレコをめっちゃ読んでた。ネットの知識って本当かどうかまで調べないといけないからね……でもサンレコさんは信じて大丈夫!
最初の1曲が最悪でも、とりあえずできたことにして次に進もう
以前、パソコンで調べて出てきたソフトで試しに録音してみたことがあるんです。なんとなく興味本位で録ってみたものの、録音の仕方が合っているのかとかがさっぱり分からなくて……“ここから何をしたらいいの!?”ってなっちゃいました。
何のソフトか分かる? フリーのやつかな。
調べてでてきた無料のやつです!
僕も作曲を始めたのは小学生か中学生の頃だから、そういうフリーのツールから始めてます。でも“もっといろいろなことをしたい!”ってなって、ちゃんとしたものを買っているんだよね。今ではオーディオインターフェースなどに、作曲ソフトの入門版が付いていたりするから、そういうものを使った方がいいかも。録音の仕方か〜。今では当たり前になってしまっているけど、初めてだと確かにムズいよね。
そのときは、パソコンの録音開始ボタンをポチっと押して、そのまま思いついたメロディを歌って録音してみました(笑)。でもその後どうしたらいいのかよく分からなくて、結局そのままになっちゃうんです。
パソコンの内蔵マイクで録音したのね。なるほど、確かにいきなり作曲ってハードル高いですよね。
普段から思いついた言葉を書き留めるようにしていたので、その歌詞を見て、このメロディが合うかもと思い、録音してみました。
めっちゃいいな……。なんかエモいですね。自分にもそんなことがあったな……今の僕の場合、そう思ったらめっちゃソフトシンセを立ち上げるから(笑)。衝動で録音ボタンをポチッとするとかないな。
でも“そこからどうしよう”ってなっちゃって……。ビートとかもつけたいけど、最初はどうしても自分が聞いている曲に似てしまう気もするし……。
世の中に流れてる音楽と、自分が初めて作った曲のクオリティのギャップにびびらない? ここからあと何ステップ踏めば世の曲の感じになるんだろうって。
録音したときはうれしい気持ちなんですけど、ちょっとたって聴くとめっちゃ恥ずかしい(笑)
あるある〜(笑)。ノイズも乗るしね。人に聴かせられるレベルにするって結構大変なんだよな。それで“こんなムズいんだ……一旦置いておこう”ってなって、その一旦が一生になっちゃう人が多いんだよね。
どうしたらいいんでしょう。
ある程度大人だったら財力で解決できるかも(笑)。いきなり良いマイク、良いオーディオインターフェースを買うとかね。良い機材には機能がいっぱい付いているんで、ごまかせるんですよ。でも学生だったらそれは難しいですよね。でも、とにかくやってみて一曲できたことにして、次に行くっていうのは大事かもしれない。一曲目をいつまでもやっていると前に進めないので、その曲が最悪で全然好きじゃなくても、“これはこれ”って割り切って次に進む。そうしていけば、そのうちだんだんやり方が分かってくると思う。機材も、その機能で満足できなくなってきたら、一個ずつ買い直していくことになるんだよね。
一旦は形にしてみるっていうことが大事なんですね。頑張ります!
ただ、やっぱり最初に一曲完成させるのって、ハードルが高いよね。どこから作っていくのかも分からないし。今自分が録ってみたのがサビなのかAメロなのか、みたいな。良いサビが作れたとして、Aメロ?Bメロって何…?みたいなね。
どうするのがいいんですか?
僕は、今世の中に出ている曲たちがどうなっているのかを分析したり、昔はよく耳コピをしていましたね。でも、まずは「サビだけ作ってみたんですけど」って、人に聴かせてみたらいいんじゃない?俺だったら、“こうしたらいいんじゃない”って言えるし。最初は本当しょぼくても全然良いと思う。俺も昔の曲とか恥ずかしくて聴けないもの全然あるからね。
分かりました! 今のところ、歌のメロディはとりあえず録音できましたけど、楽器はどうしたらいいんでしょうか?
ギターやピアノの録音はパソコンだけじゃできないのよ。パソコンには楽器をつなぐところがないからね。マイクを使って歌を録音する場合も同様で、パソコンだけじゃできないんです。パソコンの内蔵マイクだとノイズが乗りやすいし、音質にも限界があるからね。ここで、オーディオインターフェースなるものが必要になってくるんですよ。
各作曲ソフト(DAW)の魅力はこちらからチェック!
次は、マイクや楽器を録音するために必要なオーディオインターフェースの選び方について学びます!
JUVENILE(写真左)
独自のCity musicを発信する音楽プロデューサー/アーティスト/トークボックスプレイヤー。RADIO FISH「PERFECT HUMAN」の作編曲をはじめ、手がけた楽曲のYouTube総再生数は一億回を越える。2020年より“愛”をテーマにアルバム『INTERWEAVE』プロジェクトを始動。2023年11月29日に日中韓のアーティストをフィーチャリングした第3弾『INTERWEAVE 03』を配信。トークボックスプレイヤーとしても『INTERMISSION』をリリース、精力的に活動している。映画『バックトゥザフューチャー』をこよなく愛す。
Official Site:https://juvenile-tokyo.com/ X:https://x.com/juveniletalkbox
RIKO(写真右)
沖縄県出身。2006年9月29日生まれの18歳。女優/ホリプロ発ガールズユニットHUNNY BEEのメンバー。特技はダンス、ギター、三線、ラップ。音楽制作を勉強中!
Official Site:https://www.horipro.co.jp/riko/
JUVENILE×RIKO(HUNNY BEE)による3部作プロジェクトが進行中!
『Blue Hour』JUVENILE feat.RIKO(HPI Records)
作詞:児玉雨子 作編曲:JUVENILE
これからの一歩を踏み出そうとする人の心象をとらえたナンバー!JUVENILEが生み出すの爽快なビートは負けずに歩いて行けるような勇気を聴き手に与えてくれる。RIKOの儚くも美しい等身大の女性像を美しく描き、自信に満ちた強さが表現されている。
『Vintage Record.feat.RIKO』JUVENILE feat.RIKO(HPI Records)
作詞:RYUICHI 作編曲:JUVENILE
JUVENILEのアルバム『INTERWEAVE 03』に収録されている韓国人アーティストCIKI曲のリバイバルナンバーが2作目に登場!RIKOがCIKIの世界観とはまた違ったムードを醸しだし、新しい物語へと変貌を遂げた作品。
\10月30日(水)に3作目がリリース!/
『Whisper』JUVENILE feat.RIKO(HPI Records)
作詞:児玉雨子/RIKO 作編曲:JUVENILE/RIKO
トリを飾るのは、夜をテーマとしたアップテンポナンバー!!初挑戦となるRIKOのラップも聴き所。爽快なビートに乗せて歩みを進めネクストステップを刻んだ今作は、JUVENILE、RIKO、作家の児玉雨子の3名が交わる集大成。