- steinberg Cubase 13 製品概要
- kors kが語るCubaseの魅力
- Cubaseのおすすめ付属ソフト/プラグイン
- Cubaseのおすすめ機能
- steinberg Cubase 13 製品情報
- サンレコ・ビギナーズ|音楽制作に役立つ初心者ガイド
steinberg Cubase 13 製品概要
ワークフローを効率化する時短機能を多数搭載。充実のサンプル&エフェクトや作曲アシスト機能も備える
1989年に発売開始したMac/Windows用のDAW。64ビット浮動小数点のミキシングエンジンを採用し、レコーディングから制作まで幅広く対応します。コードトラックやスケールアシスタントをはじめとした作曲アシスト機能や時短機能、充実したサンプルやエフェクトを多数搭載。グレードはCubase Elements 13(オープンプライス:市場予想価格13,200円前後)、Cubase Artist 13(オープンプライス:市場予想価格39,600円前後)、Cubase Pro 13(オープンプライス:市場予想価格69,300円前後)が用意されています。
製品ラインナップ
Cubase LE(対象製品にシリアル付属)
Cubase AI(対象製品にシリアル付属)
Cubase Elements 13:13,200円前後
Cubase Artist 13:39,600円前後
Cubase Pro 13:69,300円前後
*オープン・プライス(記載は市場予想価格)
動作環境
Mac:macOS 11以降
Windows:Windows 10 Ver.21H2以降(64ビット)
共通:Intel Core i5以上またはAMDのマルチコア・プロセッサーやApple Silicon、8GBのRAM、
1,440×900以上のディスプレイ解像度(1,920×1,080を推奨)、インターネット接続環境(インストール時)
kors kが語るCubaseの魅力
【Profile】ダンスミュージックを基軸に多様なジャンルの楽曲制作を行うアーティスト/作曲家。KONAMI『beatmania IIDX』シリーズをはじめ、各種音楽ゲームへの楽曲提供・プロデュース行う。また自身のレーベル“S2TB Recording”から積極的にリリースを重ねている。
クリエイターの瞬間的な発想力をサポート。時流を的確に読み常に進化を続けているDAW
筆者はCubase歴20数年のヘビーユーザーです。ストレス無く手足のごとく扱えるシンプルな操作性はもちろん、なんと言っても幅広くきめ細やかに網羅された機能が、Cubaseを使う最大の理由です。時流を的確に読んで搭載される新機能など常に進化を続けていますが、もちろんすべてを知らなくても大丈夫。自分に必要な部分だけ理解していけばよいのです。
基本的な機能から、音楽史を変えるほどの概念まで、音楽業界の標準を作ってきたCubase。今でこそさまざまなDAWが当たり前に搭載している機能でも、Cubaseがいち早く取り入れていたものも多いです。
そして、コード進行を考えるためのコードトラックや、何気なく弾いたフレーズをストックしておいてくれる機能など、初心者からプロまで、クリエイターの瞬間的な発想力を取りこぼすことなくサポートする機能が満載です。
さらに、各種便利機能の組み合わせにより、ワークフローの圧倒的な効率化が可能なのもCubaseの魅力でしょう。「言わなくても自動的にやってくれよ」なんて思う部分が、カスタマイズで自動化できたりします。知れば知るほどに、洗練された優秀さを思い知らされるのです。
そんなCubaseにおいて、筆者のお気に入りの機能や、“ここぞ!”というポイントを紹介します。ほかのDAWユーザーにも読んでいただけるとうれしいです。
Cubaseのおすすめ付属ソフト/プラグイン
Pitch Correct(ピッチ補正プラグイン)
ボーカル用のリアルタイムピッチ補正プラグインです。ケロケロボイスを簡単に作ることができるので重宝しています。フォルマントをいじることで、男声を女声に、女声を男声に変化させることも可能です。MIDI情報を送って無理やり音程化して演奏するという手法も面白いです。他社のピッチ補正プラグインとはまた違った独特のかかり方も非常に◎。
LoopMash FX(DJエフェクト)
DJ感覚でリミックスを楽しみたいときはこのLoopMash FX。MIDIキーボードを使って、リアルタイムでDJエフェクトをかけることができます。何か斬新なアイディアが欲しいときに思い切ってかけたり、DJ-EQ(DJミキサーのEQを模したEQ)と組み合わせてノンストップミックスを作ったりするときにも大活躍です。
Vibrato(オーディオエフェクト)
ここで一つマニアックなものを。Vibratoは、その名の通りビブラートの効果をかけるエフェクトです。シンセサイザーではモジュレーションホイールにアサインされていることが多いですね。このプラグインのすごいところは、オーディオエフェクトであるという点。MIDIでモジュレーションホイールをコントロールせずに、オーディオにビブラートがかけられるって何気にすごくないですか?
Cubaseのおすすめ機能
プラグインの設定を A / B で切り替え可能
“現在の設定を保持したまま、ほかの設定も試してみたい!” そんなときCubaseには、A/Bで設定を切り替えて聴き比べできる便利な機能があります。別のチャンネルに立ち上げた同じプラグインに、現在の設定をコピー&ペーストすることも可能。エフェクトのみならずVSTインストゥルメントにも備わった機能なので、音色を吟味したいときに重宝します。
トラック上にオーディオ/MIDIデータを複数キープ
トラック上のオーディオデータ/MIDIデータを、複数バージョンキープしておけるのがこのトラックバージョン機能です。コンピング機能(複数のトラックから任意のテイクを切り出して貼り合わせる機能)と併せて使えば、レコーディングの際に強力な便利ツールとして役立ちます。SEやワンショット系素材を扱う際に、別の素材を聴き比べるときにも便利です。
エフェクトやオーディオ処理を瞬時に波形に反映
エフェクトやオーディオ処理を、瞬時に波形に反映することができる圧倒的クリエイティブ機能が、“ダイレクトオフラインプロセシング”です。よく使う処理はお気に入りに登録可能なので、1タッチで同じ効果を再現することができます。MIDIデータを瞬時にオーディオに変換できる、インプレイスレンダリング機能と併せて使うと便利でしょう。
Q-Linkで複数チャンネルの処理をすぐに同期
全く同じ処理をしたいチャンネルが複数あるときに、Q-Link機能を使うと、チャンネルの出力先からエフェクトの追加、入れ替え、解除はもとより、エフェクト内部のパラメーターまで、何から何まで同期してくれます。“全チャンネルの最後にリミッターを挿したら音圧は奇麗に稼げるかどうか”とSNSで話題になったことがありましたが、これも瞬時に再現できてしまいますね。
即興で弾いたフレーズを録音していなくても安心
“即興的に弾いたフレーズが良かったのに思い出せない。やり直してもどうも違う!”そんなときにも慌てる必要はありません。録音していなくてもCubaseがキープしてくれています。トラックバージョン機能と併用することによって、アイディアをキープしておける便利ツールです。
プロジェクトを同時に2つ開いてドラッグ&ドロップ
Cubaseは同時に2つのプロジェクトを立ち上げることができます。アレンジとレコーディングのプロジェクトを分けているとき、録音や編集後のオーディオを書き出して読み込むが必要なく、プロジェクト間でのドラッグ&ドロップで済んでしまいます。インサートエフェクトやオートメーションなども追従するので、コラボレーションして楽曲制作する際などでも活躍するでしょう。