Synthesizer Vで歌の滑舌をアップさせる方法(音素の強弱を設定)講師:江夏正晃

“声がリアル過ぎる!”と巷で話題のAI技術搭載歌声合成ソフト=Synthesizer V。ボカロ曲制作へ使用するイメージが強いかもしれないが、実はナチュラルな仮歌を簡単に作れたりと、“音楽一家には一台あるといい!”便利な楽器だ。今回は音楽家の江夏正晃氏にSynthesizer Vの調声Tipsを7つ紹介してもらう。

江夏正晃氏からごあいさつ

 こんにちは、JSPA(日本シンセサイザープロフェッショナルアーツ)理事で、音楽家、DJ、エンジニアの江夏正晃です。Synthesizer VについてちょっとしたTipsを皆さんにお伝えしたいと思います。

 前回は’コマンドでアクセントを強調させる方法を紹介しました。今回は、また別の角度から、音素の強弱を設定することで、Synthesizer Vの歌の滑舌をアップさせる方法をご紹介します。

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音素の強弱でSynthesizer Vの歌の滑舌をアップ

 今回も歌メロと歌詞を打ち込んだ状態からスタートです。この状態でも本当にナチュラルな声ですが、さらに表現力をアップさせちゃいましょう。

ノートをクリック>ノートプロパティのタブをクリックすると音素が出現

ノートをクリック>ノートプロパティのタブをクリックすると音素が出現

 音素は、変化させたいノートをクリックし、ノートプロパティのタブをクリックすると出現します。

<V>の強さを180%に上げる

<V>の強さを180%に上げる

 音素のほか、下に「長さ」「強さ」といったパラメーターがあるので、試しに<V>の強さを180%に高めてみましょう。そうすると<never>の<ver>がとても聴き取りやすくなりますよね。

 強弱だけでなく、<there>の真ん中の<e>の発音を短くするため、長さを50%にしてみます。微妙ではありますが、発音が変化していますよね。

<there>の真ん中の<e>の長さを50%にして発音を短くする

<there>の真ん中の<e>の長さを50%にして発音を短くする

 歌の表現力に関わる音素の強弱、長さのコントロールも、ぜひとも試してみてください!

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