GENELEC新メインモニター8381A誕生〜ポイントソースを突き詰めた5ウェイモニターシステム

GENELEC 8381A Main

 GENELECは、新しいメイン・モニターとなるThe Main Onesシリーズの8381A(オープンプライス)を発表した。カラーはブラックとホワイトが用意される。Inter BEE 2023の期間に合わせ、11月15日(水)〜17日(金)の3日間、千葉・幕張のホテル・ニューオータニにてお披露目される予定。

 壁埋めのラージスピーカーとは異なり、リスナーにとって最適な距離や位置に設置することができるフリースタンディング型を採用。同軸を基本としたポイント・ソース・デザインを採用することで、1mの近距離から10mの長距離まで広いリスニング距離に対応する。

8381A。アンプは専用のものが2ユニット構成で用意され、1台ごとにキャリブレーションを取り、シリアル番号で管理されている

8381A。アンプは専用のものが2ユニット構成で用意され、1台ごとにキャリブレーションをし、シリアル番号で管理されている

 ポイント・ソース理論を徹底的に突き詰め、新たに設計/開発した同軸ミッドレンジ/ツィーターのMDC(Minimum Diffraction Coaxial)を上段中央に採用。25mm径/スロート長13mmのコンプレッションツィーターと、その周囲に127mm(5インチ)の同軸2ウェイドライバーが1.8kHz以上を担当する。その周りを囲むように配置された4つの5インチドーム型ドライバーから成るQMS(Quad Midrange System)は、500Hz〜1.8kHzを担当。大きな面積のウェーブガイドDCW(Directivity Control Waveguide)により広帯域にわたって指向性を制御し、音響軸内/外を問わずフレットなレスポンスを実現することで、部屋の残響がサウンドに与える影響を極限まで抑えているという。

同軸のMDCとウェーブガイドDCWを4つのドームで構成されたQMSが取り囲む

同軸のMDCとウェーブガイドDCWを4つのドームで構成されたQMSが取り囲む

 8381Aは2筐体構成で、トップ・エンクロージャー(上段)のフロントに15インチウーファーを1基マウント。150〜250Hz以上/500Hz以下の帯域を担当する。ボトム・エンクロージャー(下段)にはLFアダプティブ・テクノロジーによる2基の15インチ・サイドウーファーを左右に搭載。2つのユニットが振動を打ち消し合いながら、20Hz以上の低域を再生する。

入力端子はボトムエンクロージャー(下段)に集約

入力端子はボトムエンクロージャー(下段)に集約

 GLMソフトウェアに対応し、WooferCalによって音響的に生じた落ち込み(ノッチ)を最小限に抑制。再生環境に依存しない、一貫したバランスでミックスを再生できる。さらに、室内音響における反射やモニター・セッティング、リスニング・ポジションの調整、ベース・マネージメントの最適化など、室内音響を分析し改善へ向けたアドバイスを提供するGRADE(Genelec Roome Acoustic Data Evaluation)レポート機能にも対応する。

ホワイトモデルに調整ウェッジを取り付けたところ

ホワイトモデルに調整ウェッジを取り付けたところ

 リスニング距離によってスピーカーを最適な角度へ調整できるよう、4度と8度の調整用ウェッジが付属。ミキシング・コンソールなどの後方へ設置する際にスピーカーの高さを合わせることのできるエクステンション・ブロックもオプションで用意されている。

 

 

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