熱中してやっていれば自然とスキルは上がっていくから
気になるアーティストに積極的にアタックしていくことが重要だと思います
トラップ・ミュージックを中心に制作する国内ビート・メイカーたちに、音楽制作を始めたきっかけやこだわりを聞いていく「TRAP BEAT MAKERS」。R.I.Kは東京を拠点に活動するビート・メイカーで、実兄もビート・メイカーのES-PLANT。これまでに手掛けたアーティストはvividboooyをはじめ、Yo-Sea、Js Morgan、BBY NABEなど。ポップス要素の強いトラップも得意とする。
RECENT WORK
『HiKARi feat. Space Boy & BENXNI』
BBY NABE
(自主配信)
ビート・メイキングを始めたきっかけ
兄がES-PLANTという名前でビート・メイカーとして活動していて、彼にあこがれて自分も始めました。最初はiOSアプリ版のAPPLE GarageBandで趣味程度にビートを作っていたのですが、兄にノウハウを教えてもらいながら徐々に曲が作れるようになった感じです。その後ラッパーのJs Morganと出会い、本格的に音楽をやるようになりました。もともと自分はEDMをよく聴いていて、音楽だけで大勢のオーディエンスを盛り上げられることはとてもすごいと思っていたんです。なので、自分はビートでそれくらいの満足感を与えられるように意識して曲作りしています。
DAWについて
Windowsのラップトップに、IMAGE-LINE FL Studioをインストールしています。YouTubeにあるトラップ系のチュートリアル動画を見ると、ほとんどの人がFL Studioを使っていたので、自分も購入しました。分からないことがあればすぐに動画を見ればいいですからね。ピッチを変えたりリバースしたりできるところが、使いやすいなって思います。
モニター環境
モニター・スピーカーはADAM AUDIO A3Xで、兄に薦められて購入しました。低域が見やすく、トラップやヒップホップの音楽をかけるとよく鳴ってくれるので好きです。そういった意味では、AUDIO-TECHNICAのヘッドフォンATH-M50Xも同じです。今は皆APPLE iPhoneなどで曲を聴くことが多いので、最終チェックはiPhone付属イアフォンのEarPodsを使用しています。
スタジオの機材
オーディオI/OはRME Babyface ProでマイクプリはFOCUSRITE ISA One。これに真空管マイクのMANLEY Reference Cardioidをつなげています。このマイクは音の立ち上がりが速いので抜け感が有り、そして真空管マイクらしい太い音が録れるので気に入っていますね。MIDIコントローラーは、ARTURIA KeyLab 61 Essentialです。
TR-808系キック・ベースのこだわり
サンプル・パックなどをインターネットで購入しています。キック・ベースの打ち込みでは、普段からいろいろとチャレンジするようにしていて、あり得ないタイミングでグライドしてみたり、ベロシティを変更したりしていますね。合わないと思っても、とりあえずやってみると意外に格好良くハマるということも大いにあるので。ミックスではサイド・チェイン・コンプをかけ、キックとベースの周波数帯域が重なり過ぎないようにEQ処理しています。
お気に入りのプラグイン
マスタリングに特化したIK MULTIMEDIA T-Racks Oneです。これも兄に薦められて購入したところ、とても使いやすく、直感的に自分の求める音が作れます。
ビート・メイカーとして大切なこと
熱中してやっていれば自然とスキルは上がっていくと思うので、あとは気になるアーティストに自分から積極的にアタックしていくことが重要だと思います。今一緒に曲を作っているvividboooy君やBBY NABE君などは、僕がDMでビートを送ったところから始まったので。