トラックメイカーのYebisu303がTEENAGE ENGINEERING OP-1 fieldの魅力を伝える20日間。Day18は外部機器との接続に必要不可欠なMIDIまわりの機能を紹介します!
MIDIの設定方法
OP-1 fieldはMIDIや同期の設定も分かりやすく整理されています。shift+comキーを押してcomメニューを表示させた後、T1キーを押すとMIDI設定画面が表示されます。ここではMIDI情報(チャンネルやクロック、ノート、コントロールチェンジなど)に関する設定が個別に行えます。
接続されたデバイスのカスタムMIDI設定
comメニューでT3キーを押すとlist(デバイスリスト)が表示され、今までにOP-1 fieldへ接続したデバイスの一覧が確認できます。
さらに、デバイスごとに個別のMIDI設定を行えるので、機材のセットアップを変更した際の設定トラブルを未然に防ぐことができます。こんな便利機能が搭載されたハードウェアシンセは、私が知る限りOP-1 fieldが初めてです!
テンポ設定
ディスプレイ左側のメトロノームキーを押すとテンポ設定画面が表示されます。
エンコーダーでコントロールできるパラメーター
- ブルー:bpm(BPM調整:40~220)
- オーカー:sync mode(同期モード)
- グレー:tape speed(BPMに対する相対的なテープスピード)
- オレンジ:metronome(メトロノームの音量)
同期モードは下記の5つから選択できます。
- free tempo:同期なし。それぞれの機器を同期させない時に使用する
- beat match:内部クロックを使用し、シンク信号が送信される
- midi sync:外部MIDIクロックを受けて同期する
- PO sync:OP-1 fieldとPOシリーズを同期させるためのモード
- 1/16 sync:OP-1 fieldとモジュラーシンセや他社のガジェットシンセを同期させるのに便利なモード
グレーでtape speedを変えると、再生速度を変えられます。思いっきりスクリュー(ピッチを下げること)させてヴェイパーウェイヴを作るのも楽しそうです。
オレンジを押すと、メトロノームの音色を切り替えられます(ビープ/クリックの2種類)。また、メトロノームボタンを数回押すことでタップテンポ機能が有効になり、計測したBPMが即座に反映されます。
OP-ZやTX-6との接続ならMIDIもオーディオもUSBケーブル1本でOK!
OP-1 fieldを、同じくTEENAGE ENGINEERING製品のTX-6やOP-ZとUSB-Cケーブルで接続すると、MIDIシンク信号とオーディオデータを同時にやり取りできます。
例えば、OP-1 fieldとOP-ZをつないでDJのようにテープ録音とパターンを交互につなぐ、またはOP-1 fieldとTX-6をつないでメインのオケはOP-1fieldから出しつつ、曲の展開に合わせてTX-6内蔵のリズムマシンを鳴らすといった遊び方ができます。
Yebisu303(Acid Alliance)
【Profile】アシッドハウス、デトロイトテクノ、エレクトロ、ハードミニマルに強い感銘を受け、20代後半よりトラック制作を開始。 無類のハードウェア機材愛好家でもあり、日々マシンライブや機材デモンストレーション動画の制作を行っている。 また、近年ではKORGやSONICWARE製品のプリセットやTVアニメ「ユーレイデコ」の劇伴・イメージソングを制作するなど、その活動は多岐に渡っている。
bandcamp https://yebisu303.bandcamp.com/
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