360 Reality Audioの楽曲をリスニングする方法とは?

360 Reality Audioの楽曲をリスニングする方法とは?

ソニーが昨年4月に日本でのサービスを開始した360 Reality Audio(サンロクマル・リアリティオーディオ)。サンレコでは、そのリスニング方法から仕組み、コンテンツ制作手法まで多角的にレポートしていく。本稿では、まずリスニング方法をメインにお伝えしたい。

取材協力:ソニー トップ画像撮影:八島崇

360 Reality Audio認定ヘッドホンを使い、個人最適化された音場でリスニングできる

 360 Reality Audioは、ソニーの360立体音響技術を使った新たな音楽体験。これに則してミキシングされた音楽作品は、上下左右の全方位を音場とするため、リスナーは全天球の中心で演奏に包み込まれるようなサウンドを楽しむことができる。360 Reality Audioのコンテンツは現在、国内ではAmazon Music Unlimited、Deezer、nugs.net(洋楽のみ)といったストリーミング・サービス、海外においてはTIDALでも展開中。デヴィッド・ボウイやマーヴィン・ゲイ、ディプロにファレル・ウィリアムス、大滝詠一、吉田美奈子 、YOASOBI、UVERworldなど、さまざまなアーティストの作品が360 Reality Audio化されている。

ステレオの音場の模式図
サラウンドの音場の模式図
360 Reality Audioの音場の模式図
画像は、左からステレオ、サラウンド、360 Reality Audioの音場の模式図。360 Reality Audioでは、レコーディング・スタジオに向けて13台のスピーカー(下前方3台+耳の高さ5台+頭上5台)が全天球をカバーするミニマム構成として推奨されており、演奏に包まれるような音場が得られる

Amazon Music Unlimited

Amazon Music Unlimited

Deezer

Deezer

nugs.net

nugs.net
360 Reality Audioコンテンツは各種ストリーミング・サービスで配信中。国内利用できるのは上の写真左から、Amazon Music Unlimited、Deezer、nugs.net(英語ページ/洋楽のみ)で、ヘッドホン/イヤホンで個人最適化して楽しむ場合はDeezerかnugs.netに登録しよう。なお、Deezerの場合は360 by Deezerというアプリをスマートフォンにインストールする。また、配信アーティストはサービスごとに異なることも覚えておこう

 さらに興味深いのは、iOS/Androidスマートフォンと一般的なヘッドホン/イヤホンでリスニングできる点。特別な機器を要しないわけだが、ソニー製360 Reality Audio認定ヘッドホンとiOS/AndroidアプリのSony|Headphones Connectを使えば“個人最適化”が行えるのも魅力だ。

ステレオ音源をヘッドホンで鳴らしたときのイメージ
360 Reality Audioコンテンツは頭部周辺360°へ広がる音に包まれているように聴こえる
360 Reality Audioのコンテンツはヘッドホンでも体験できる。左の画像は従来のステレオ音源をヘッドホンで鳴らしたときのイメージで、頭の中で再生されているように聴こえるが、360 Reality Audioコンテンツは右の画像のように頭部周辺360°へ広がる音に包まれているように聴こえる

ソニー Xperia 1 III

ソニー Xperia 1 III

ソニー NW-WM1ZM2

ソニー NW-WM1ZM2

ソニー NW-WM1AM2

ソニー NW-WM1AM2
iOSもしくはソニー製Xperia 1 IIIのようなAndroidスマートフォンが対応デバイス。NW-WN1ZM2やNW-WM1AM2 といったソニーのWalkman®も360 Reality Audioをサポートしている

 個人最適化は、各リスナーの聴覚特性に合わせて音場を最適化する機能で、個々人がアーティストの意図したサウンドをより忠実に体験できるものと言える。設定方法は、アプリの画面で手持ちの認定ヘッドホンを選択し、スマホの内蔵カメラで両耳を撮影して、ソニーが管理するクラウドへ送信。撮影した耳の写真から3次元の耳の形状を推定し、独自に開発したアルゴリズムにより個人の音響特性を解析する。その音響特性がダウンロードされ、ストリーミング・サービスのアプリに適用されるので、そのアプリを起動すれば完了だ。今のところDeezerとnugs.netが個人最適化に対応している。

iOS/Androidアプリ Sony|Headphones Connect
iOS/Androidアプリ Sony|Headphones Connect
個人最適化には、iOS/Androidアプリ“Sony|Headphones Connect”を使った両耳の撮影が必要。写真のように、アプリからの指示に従って撮影~設定を進める形なのでスムーズだ。なお、個人最適化についてはソニーのWebサイトに詳しい

 認定ヘッドホンは現在、ソニー製のワイヤレス/ワイヤード計38機種のほかオーディオテクニカ製のワイヤレス2機種となっており、今春にラディウスからも発売される予定。オーディオテクニカ製の認定ヘッドホンに関しては、同社のアプリAudio-Technica|Connectを併用することで個人最適化を行う。なお、個人最適化せずに楽しむ場合は、標準的な音響特性が適用される形だ。

スピーカーで楽しみたい人は360 Reality Audio認定スピーカーを

 スピーカーで360 Reality Audioを体験したいならソニー製の認定スピーカーを使うのが手。SRS-RA5000やSRS-RA3000といったワイヤレス・スピーカーをはじめ、ホーム・シアター・システムのHT-A9やHT-A7000、ワイヤレス・ネック・バンド・スピーカーのSRS-NS7などが発売されている。SRS-NS7は個人最適化に対応しているので、ヘッドホン同様に没入感を与えてくれるだろう。また、Amazon Music Unlimitedの360 Reality Audioコンテンツは、アマゾン製のスピーカーEcho Studioでも再生可能だ。

 以下に、再生機器と国内展開済みのストリーミング・サービスの組み合わせをまとめておく。

●一般的なヘッドホン/イヤホンを使う場合:
 Amazon Music Unlimited、Deezer、nugs.net

●360 Reality Audio認定ヘッドホンで個人最適化する場合:
 Deezer、nugs.net

●360 Reality Audio認定スピーカーを使用する場合:
 Amazon Music Unlimited、Deezer、nugs.net

●Echo Studioの場合:
 Amazon Music Unlimited

360 Reality Audio認定ヘッドホン/スピーカー

 新製品LinkBudsを含む360 Reality Audio認定ヘッドホンは、ソニーのほかオーディオテクニカから発売中。さらにラディウスからもリリース予定だ。個人最適化して楽しみたい方にはマスト・アイテムなので要チェック! 360 Reality Audio認定スピーカーは、設置環境に最適なバランスで再生できる機能を持つSRS-RA5000とSRS-RA3000、ホーム・シアター・システムのHT-A9、個人最適化に対応したワイヤレス・ネック・バンド・スピーカーのSRS-NS7などがソニーより発売中。ここに紹介する製品は、すべてワイヤレス・モデルだ。

ソニー WH-1000XM4

ソニー WH-1000XM4

ソニー WF-1000XM4

ソニー WF-1000XM4

ソニー LinkBuds

ソニー LinkBuds

オーディオテクニカ ATH-HL7BT

オーディオテクニカ ATH-HL7BT

オーディオテクニカ ATH-CKS50TW

オーディオテクニカ ATH-CKS50TW

ソニー SRS-RA5000

ソニー SRS-RA5000

ソニー SRS-RA3000

ソニー SRS-RA3000

ソニー HT-A9

ソニー HT-A9

ソニー SRS-NS7

ソニー SRS-NS7

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