Tom-H@ck × UNIVERSAL AUDIO Apollo x8 / Apollo 16【Apolloユーザー通信 Vol.9】

Tom-H@ck × UNIVERSAL AUDIO Apollo x8 / Apollo 16【Apolloユーザー通信 Vol.9】

UNIVERSAL AUDIO Apolloシリーズは、多彩なラインナップを取りそろえるオーディオI/O。数々の名機をエミュレートしたUADプラグインの提供とUNISON機能、システムの拡張性もあり、全世界のクリエイターやエンジニアに愛用されている。実際にApolloを活用するユーザーたちは、数多の製品の中からなぜApolloを選ぶのか。今回は、制作からプロデュースまで手掛けるTom-H@ckのプライベート・スタジオを訪問。絶対的な信頼を置くApolloへの思いを熱く語ってくれた。

Photo : Hiroki Obara

Apollo x8 / Apollo 16

Apollo x8(写真上)、Apollo 16(同下

Apollo x8(写真上)、Apollo 16(同下)

 Tom-H@ckが使用するのは、ラック・タイプの3台だ。Apollo x8はアナログ8イン/8アウトで4基のUNISONマイクプリ、6コアのDSPチップを搭載したモデル。Tom-H@ckはマイクのほか、ギターやKEMPERのアンプ・シミュレーターなどを入力。配信時やスタジオへ持ち運んでの使用もするという。Apollo 16は、アナログ16イン/16アウトで、DSPを4コア搭載する。Tom-H@ckはApollo x8を含む3台をデイジー・チェイン接続。Apollo 16でのライン・インプットが32chあり、アナログ・シンセなどを入力し、外部のクロックやプリアンプと組み合わせてシステムを構築している。

Pultec Passive EQ Collection

Pultec Passive EQ Collection

Tom-H@ck 特にEQP-1Aが昔から大好きで、ローのめちゃめちゃおいしいところを一瞬でガッと上げられるのでキックとかアナログ・シンセによく使います。ほかのUADプラグインもですが、ボタンを押してツマミをちょっといじるだけですぐ基礎ができるのが良いですよね。

完璧にリコールできるデジタル卓みたいな状態

 Apollo 16×2台を長きにわたり使用しているTom-H@ck。まずはその導入の契機を尋ねてみよう。

 「僕のスタジオはアナログ機材が多いので、ハードウェア・シンセなどを入力するApollo 16を2台つなげて32ch入力にしたんです。インプットするときに楽曲ごとにレベルや使うプラグインが違うので、完ぺきにリコールできるデジタル卓みたいな状態を作りたくて。アナログ機材は、毎回違う音が出る良さもありますけど、Apolloを使うと逆に毎回同じ音で呼び出せる良さも価値として付加される。後者を重視するときは、選択肢としてApolloしかないですね」

 

 そしてTom-H@ckが最近購入したのが、同じくラック・タイプのApollo x8。Apollo 16とは異なる用途での導入だ。

 「Apollo x8は、効果音的に、例えば机をこする音とかをすぐサンプリングしたいときに、瞬時に使うためのマイクプリとして追加しました」

色に例えるならApolloは主人公のレッド

 制作にはUADプラグインを活用。そのアナログライクな質感を「UADプラグインは王道なんです」と高評価しつつ、他社製プラグインとの違いや使い方のコツを語ってくれた。

 「建物を作るのに例えるなら、土地とか土台がUADで、建物とか飾り付けは違うプラグイン、みたいに僕は切り分けています。土台がどのくらい強く作れるかってめっちゃ大事なんですよ。クオリティが高い音楽って面だけで作っていなくて、基礎の部分にド太いものがある。その極太の根元を作ることを意識しながらUADプラグインを使うのがコツだと思いますね。スピーディかつ高いクオリティで基礎を作る能力に長けているので、色に例えるならApolloは主人公のレッド。ほかのプラグインはブルーやイエローで、Apolloが居ないと物語が進まない、みたいな感じですね」

 

 UADプラグインには、実在の機材をモデルとしたものが多く、中でもNEVE 1073を元にしたNeve 1073 Preamp & EQ Collectionの登場は印象深かったという。

 「衝撃を受けました、もう本物だと。ハイレンジのものは中央に寄る感じですが、美味しい帯域がうまみを持ちながら上がったり下がったりして、音のエネルギーが弱まることが一切無いんです。僕はロックやオーケストラ、ダンス・ミュージックとかいろいろ作りますけど、分け隔てなく使えますね。通しただけで音が変わるんです。実機も試しましたけど、個体差があるので、UADの方が良いと思いました」

 

 最後にTom-H@ckはApolloの魅力をハード面とソフト面の両方からとらえ、このように語った。

 「世界中の業界トップのアナログライクなプラグインと、利便性が高いハードウェアの融合。これを実現しているのはUNIVERSAL AUDIOしかないですね。しかも実機のメーカーとコラボして作られたプラグインもたくさんあるし、それがデジタル・ミキサーの中で融合されて、完全に自分でハンドリングできる。これがApolloの良さだと思いますね。簡単に録るのもちゃんとレコーディングするのもApolloが使われることがめちゃくちゃ増えてきたし、初心者からプロまで全部の層がApolloを使うようになって良いと思います。総合的に見てApolloが一番です」

 

Tom-H@ck
【Profile】サウンド・クリエイター/アーティスト/プロデューサー/会社経営者。デビュー作でTVアニメ『けいおん!』の楽曲を手掛け、数多くのアーティストや作品への楽曲提供、劇伴音楽を担当。自身もアーティスト“OxT”“MYTH & ROID”として活動する。

 Recent work 

『MUSEUM -THE BEST OF MYTH & ROID-』
MYTH & ROID
(メディアファクトリー)

製品情報

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