ACOUSTIC REVIVE ヘビー・ユーザー・ストーリー「宇川直宏」(前編)

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 ケーブルをメインに高品位なオーディオ・アクセサリーを手掛けるACOUSTIC REVIVE。今月は、各種パフォーマンスのストリーミング配信やリアル・ライブなど、さまざまなプログラムで人気のクリエイティブ・スタジオ=SUPER DOMMUNEの主宰である宇川直宏氏が登場。現在の活動のルーツとなったMixrooffice(マイクロオフィス)を端緒として、ACOUSTIC REVIVEを使う理由に迫った。

Photo:Hiroki Obara

 

FUNKTION-ONEに水晶ボードを使う理由

 国内のクラブ・カルチャーが急速な発展を遂げた1980年代。その末葉から1990年代にかけて、芝浦GOLDに象徴される“大箱の時代”が到来し、大規模なサウンド・システムから繰り出されるダンス・ミュージックに人々は沸いた。宇川氏もその現場に居た世代であり、以前より体験してきた音とのあまりの違いに「自分の中で“ラウドさ”という概念がアップデートされたんです」と振り返る。

 

 「海外の箱の情報も見聞きしていたわけですが、LoftやWarehouse、Paradise Garage、Galleryなどに関しては“クラブでない場所を音響空間にしたスペース”という印象が強くて。それにインスパイアされて造ったのが、自らのオフィスを音響空間にするというMixroofficeでした。自分としては初めて音響に取り組む機会で、AirlabのYasushi Asadaさんにご指導いただきながらサウンド・システムを構築しましたね。Asadaさんからは多大な影響を受けていて、氏の主催するパーティ『LIFE FORCE』では“音の解像度”を学びました。そのAsadaさんに紹介していただいたのがACOUSTIC REVIVEで、SUPER DOMMUNEでは壁コンセント以降のほぼ全ポイントに製品を活用しています

 

 SUPER DOMMUNEの顔と言えるのが、MixroofficeのころからエイジングしているFUNKTION-ONEのスピーカー・システムだ。フルレンジのResolution 2やサブウーファーのInfrabass 218などで構成され、併用アンプの電源周りからスピーカー・ケーブルまでACOUSTIC REVIVEで固めている。「Infrabass 218の底面にはクォーツ・アンダーボードのRST-38Hを敷いていて、それがあると無いでは“低音の跳ね方”が大きく変わってくるんです」と宇川氏。RST-38Hは天然水晶粒子充填材を内蔵し、振動を熱エネルギーへ変換することで素早く消滅させる働きを持つ。

 

 「低音って、ただ空間に漂うのではなく“動き”があるんです。サブウーファーへのトリートメントが甘いと定在波の原因になりがちですが、RST-38Hを使えば常にフレッシュな状態を保てるため、濁ることなく躍動感を引き出せる。次から次へと新鮮な低音がやって来る感覚ですね。水晶と言ったらオカルティックに聞こえるかもしれないけど、実際は全くそうではなく、使う理由がちゃんとあるんです。単にラウドなサウンドではなく、解像度の高さを兼ね備えた音響空間を探究し続けているので、微細な変化にも敏感になりました」

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FUNKTION-ONE Resolution 2に使用のACOUSTIC REVIVE製スピコン・ケーブル

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FUNKTION-ONE Infrabass 218の下にはクォーツ・アンダーボードの姿が

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電源ボックスや電源ケーブルも、ほぼすべてをACOUSTIC REVIVEが占めている

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楽器用の電源ボックスもACOUSTIC REVIVE

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DJミキサーの電源ケーブルやライン・ケーブルもACOUSTIC REVIVEのものを大活用している

多様性にあふれた音響空間に“芯”が宿る

 SUPER DOMMUNEでは日々、多種多様な音楽がプレイされている。それだけに「良い音の基準というものは無いと思うんです」と、宇川氏は言う。

 

 「例えばノイズ・ミュージックなどは、本来は排除されるべき“ノイズ”をアート表現に昇華しているわけですし、受け手側としても“ノイズにおける良い音って何?”といったところから解釈を始める必要があります。個人的には“逸脱の仕方”こそノイズの肝だと思っていて、場合によっては“悪い=良い”みたいな価値観の反転さえ起こるので、良い音の基準は無限に存在するとも言えます。またSUPER DOMMUNEはリアル・ライブとストリーミング配信の両方を行っているため、パフォーマンスの魅力をいかにして伝えるか、という方法論がプログラムによっても異なってくる。そんな多様性だらけの空間へACOUSTIC REVIVEは“芯”をもたらしてくれるんです。その芯が音響空間の基準となるので、どんな音楽が来ても、どうすればうまく伝えられるかが瞬時に把握できる。何を打ち出せばいいのか、その音楽のどこが美しいのかが見えてきます。音や音楽への審美眼をサポートしてくれるのがACOUSTIC REVIVEだと思いますね」

 

 SUPER DOMMUNEの音の一端を担うACOUSTIC REVIVE。来月も引き続き、宇川氏の言葉を届けるとしよう。

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アナログ・タンテには、新製品のターンテーブルシートRTS-30を使用

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アナログ・タンテに使用されたACOUSTIC REVIVEのライン・ケーブルと電源ケーブル

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レコードの針跳び防止にも効果的なマグネット・フローティング・インシュレーターRMF-1

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心地良い音響空間の創出に必須という超低周波発生装置RR-777

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大型液晶ディスプレイの背後に置いたコンディショニング・エキサイター。音の奥行きを取り戻すという

宇川直宏

<BIO>ライブ・ストリーミングを行うクリエイティブ・スタジオSUPER DOMMUNEの主宰。グラフィック・デザイナー、映像作家、ミュージック・ビデオ・ディレクター、VJ、文筆家、現代美術家といったさまざまな顔を持ち、アンダーグラウンドからメジャーまで幅広い仕事を手掛ける。

 

ACOUSTIC REVIVE製品に関する問合せ

※全製品の無料貸し出しも受付中

acousticrevive.jp

 

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