ドラムンベースとメタルが融合
Igorrrによる実験的な作風
過激な音楽を探求していて出会ったのが、Igorrrというフランスのメタル・バンド。前作『Savage Sinusoid』ではクラシック楽器をフィーチャーしたメタルを展開していたが、今作ではさらにさまざまな楽器を用いている。「Downgrad e Desert」はシタールを思わせるサウンドのフレーズから始まり、ドラムの音が良過ぎる。「Nervous Waltz」ではお得意のバロック調のバイオリン、チェンバロが黒魔術的な雰囲気。「Very Noise」はドラムンベースのループによって、実験的なメタルに仕上がっている。「Musette Maximum」はフランスのミュゼット・アコーディオンの民謡風なフレーズにメタルのドラム、ギターが極悪に絡む。リスペクトなのか小馬鹿にしているのかは疑問だが、最高だ。また「Paranoid Bulld ozer Italiano」では、ドラムンベースが登場。このスタッター・エフェクトが格好良い。スクエアプッシャーにメタルが融合したような音だ。
打ち込みのビートと過激なシンセが光る
超高速ハードコア・ロック
お次は、NYで活躍するハードコア・バンドMachine Girl。打ち込みのビートと過激なシンセを特徴とした、超高速ロックを展開している。「On Coming」のデス・ボイスからの超高速ビートや、「Fortress Destroyer」の途中から超高速に変わる構成が好きだ。音は若干細くて、ミックスは混沌とした部分もある。しかし、過去作品のジャケ写などにはたびたび日本語が登場しているので、ゲーム音楽やアニメにリスペクトがあるのだろうか? そんなにおいが感じられる。
Nagie
【Profile】ANANT-GARDE EYES、aikamachi+nagie、CM、アニメ、劇伴、映像音楽中心に活動。Vocaloidライブラリー開発も行う