新時代のリファレンススタジオヘッドホンを気鋭のプロデューサーが4本の動画でレビュー
2024年、SENNHEISERから新たにリリースされた開放型ヘッドホンのHD 490 PRO。昨今の音楽制作環境の変化に対応するリファレンス・スタジオヘッドホンとして、音質もさることながら、装着性や使いやすさに至るまで、細部に行き届いた設計が行われている。本機について、以前よりSENNHEISERのヘッドホンを愛用してきたというShin Sakiuraがレビュー。その模様は、トピック分けした4本の動画としてサンレコのYouTubeチャンネルにて公開している。ここでは各動画の見どころを紹介。ぜひ動画をご覧いただき、Sakiuraが称賛するその魅力を感じ取ってもらいたい。
SENNHEISER HD 490 PRO 製品概要
開放型のリファレンス・スタジオヘッドホン。高精度なサウンドを再現しつつ、長時間でも快適に作業できるように設計された。38mmダイナミック型ドライバーを採用し、周波数特性は5Hz～36kHz（－10dB）で、ケーブルを除く重量は260g。音楽制作用とミキシング用、2種類のイヤーパッドが付属しているのも特徴だ。専用ケースなどが付属するHD 490 PRO Plus（オープンプライス：市場予想価格77,000円前後）もラインナップしている。
レビュワー：Shin Sakiura
【Profile】東京を拠点に活動する音楽クリエイター／プロデューサー／ギタリスト。2015年より個人名義でオリジナル楽曲の制作を開始。バンドサウンドからヒップホップ、R&B、エレクトロまで広い音楽性を持ち、自身の作品制作のほか、SIRUPやアイナ・ジ・エンドなどの楽曲制作や海外アーティストとのコラボと活動は多方面にわたる。
動画オープニング使用楽曲
「n.o.y.b（feat. Furui Riho）」
Shin Sakiura
（PARK）
※4thアルバム『Inner Division』に収録
Part 1：ユーザビリティ編
高級感のある外観から“めちゃくちゃかっこいい”と、第一印象を語るSakiura。その上で、260gという本体の軽さも評価している。長時間作業する音楽クリエイターにとって、着け心地は制作に直結する重要なポイントで、負担軽減に役立っているそうだ。また、ケーブルが一部のみコイル状になっており、L/R両側に着脱可能な点も非常に便利とのこと。ギターの演奏時や、さまざまな環境で録音をする際に役立つ仕様だ。スピーカーでのモニタリングにより近づけられるという、開放型の利点にも言及している。
Part 2：2種類のイヤーパッド編
HD 490 PROには、ファブリック生地を採用するミックス用と、ベロア生地を採用する音楽制作用の、2種類のイヤーパッドが用意されている。Sakiuraは、最初から選択肢が用意されていることで、ヘッドホン1台でありながら幅広いユーザーへ対応するのではと感じているそう。それぞれの音質について、ミックス用は密閉感が強くなく、フラットな音質がチェックに最適。音楽制作用は、柔らかな生地が心地良く、ローエンドの伸びも体感しやすいと評する。両イヤーパッドとも洗濯可能なため、衛生の面でも安心だ。
Part 3：サウンド編
HD 490 PROのサウンドについては、フラットな印象に加えて、上下のレンジの広さも感じられたとのこと。Sakiuraが得意とする、ダンスミュージック由来の歌モノ楽曲で重要な低域のすみ分けが判断しやすいと語る。自分がイメージする音が聴ける上で、つい行いがちな過剰な処理にも気づくことができるそうだ。自身の楽曲「n.o.y.b（feat. Furui Riho）」の制作ではさまざまな環境でミックスチェックが必要だったようだが、HD 490 PROなら1台で聴き分け可能ではと、自らの経験も踏まえて話してくれた。
Part 4：定位感／解像度編
シンセや歌に対してステレオイメージャーをよく用いているというSakiura。広がり過ぎていないかを判断しやすく、HD 490 PROでのリスニングを基準に定位感を捉えていきたいと評価した。解像度の高さから、シンプルな楽器編成でも音をしっかりと聴かせてくれて、リスニング環境の違いによる音量のばらつきも防止する。チェックとしての役割と、制作のモチベーションを高める役割の両方を兼ね備えるHD 490 PRO。最後に「求めているものが備わっていて安心感がある。皆さんも使ってみてください」と語ってくれた。
