BITWIGの最新DAW=Bitwig Studio 4はコンピングやMIDIランダマイズ系の新機能を搭載

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 ドイツ産のDAWソフト、BITWIG Bitwig Studioがバージョン4にアップデート。正式版のリリースは今年6月末〜7月を予定しているが、有効なBitwig Studioアップグレード・プランを所有するユーザーは、自身のBITWIGアカウントからベータ版のインストーラー(無償)をダウンロードすることができる。

 

 新機能の一つは、オーディオ・コンピング。コンピングとは録音済みの複数のテイクから採用したい部分を選び、それらをつなぎ合わせて一本のトラック(=本番用トラック)を作り出す作業のことだ。ボーカル・トラック制作時などに行われ、Bitwig Studio 4のコンピング機能も歌や楽器の録音〜編集に力を発揮する。録りためたテイクをテイク・レーンに表示させ、それぞれの良い部分をドラッグして合成レーン(つなぎ合わせるためのレーン)に反映。選択個所の音量調整や再生範囲の変更などにも対応する。また、コンピングはクリップランチャーとアレンジャータイムラインの両方で実行可能だ。

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コンピング画面。最上段が合成レーンで、その下に5つのテイク・レーンが並んでいる。各テイク・レーンで選択した採用個所は、異なるカラーリングで合成レーンに反映される

 Bitwig Studio 4のコンピング機能がユニークなのは、ドラム・ループなどのエディットにも活用しやすい点。オーディオ・クリップの右クリック・メニューから“Fold to Takes(テイクに収める)”を選ぶと、そのクリップがコンピング画面に表示され、テイク・レーンにほかの素材を読み込めるようになるので、元のクリップの一部を差し替えるなどして新しいフレーズを生み出せる。ループのバリエーションを作りたい場合に、ドラッグ操作で素早く直感的に作業できるのが魅力だ。

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Fold to Takesを選択しているところ

 MIDIのエディット機能として実装されたのがOPERATORS。パターンのランダマイズに主眼を置くもので、ノート・オンの確率やノートの再生周期などを設定できるほか、ノート・リピートやフィルインに関する機能も充実し、さまざまなパターンを素早く生み出せる。ベロシティやパンのランダム化もクイックに行え、例えばピアノロール下に表示される各ノートのベロシティ・スライダーを選択した後、option(Mac)/Alt(Windows)キーを押しながら範囲指定するだけで、ベロシティのランダマイズ幅を設定することが可能だ。

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Operatorでノート・オンの確率を指定しているところ

 そのほか、APPLE Siliconプロセッサー(M1など)のサポートや4カ国語表示(英語、中国語、ドイツ語、日本語)への対応もトピック。コンピングを除くすべての新機能は、エントリー版のBitwig Studio 16-Track/8-Trackにも搭載されている。対応するOSはmacOS 10.14以上、Windows 7/8/10(64ビット)、Ubuntu 18.04以上。

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