初心者のための簡単コード進行 〜最初は7個の“基本コード”だけでOK|Step 1【解説編】

最初は7個の“基本コード”だけでOK〜初心者のための簡単コード進行|Step 1【解説編】

この特集では、ビギナーでも作曲や演奏に取り入れやすい25パターンのコード進行と、その理解に必要なポイント解説を4ステップで紹介! 各ステップは、コード進行の知識を深める“解説編”と、実際のコード進行やアレンジ・テクニックによる“実践編”で展開します。Step 1の解説編では、コード進行作りの超基本となる “7個のコード”が登場。あなたもここからオリジナルのコード進行を作り始めてみませんか?

最初に“ドレミファソラシ”から生まれる“7個のコード”を覚えよう

 まず7個のコードを鍵盤図で見てください。各コードの左端の音が、“ドレミファソラシ”と並んでいるのが分かると思います。

7個のコードを鍵盤図

 

 次にピアノロール画面と五線譜でも見てましょう。ここでも各コードの一番下の音が“ドレミファソラシ”になっていることに気付くでしょう。

ピアノロール画面と五線譜

 

 念のため、ギター用のダイアグラムも掲載します。この図だけでは分かりづらいと思いますが、実際に弾いてみると、“ドレミファソラシ”の順番になっていることを響きで体感できると思います。

ギター用のダイアグラム

 

 このように、最初に覚えるべき “7個のコード”とは“ドレミファソラシ”の7音から生まれたものなのです。では、これらのコードはどうやって形作られているのでしょうか?

“7個のコード”は白鍵を1個飛ばしで3つ重ねるだけ

 “7個のコード”はすべて共通の規則で作られています。その規則とは、鍵盤の白鍵(白い鍵盤)を1個飛ばしで3つ重ねる、です。例えば、“C”コードは“ド”を基準の音として、そこから1個飛ばして“ミ”、さらに1個飛ばして“ソ”を重ねています。ほかのコードも同じ作り方なので、先程の鍵盤図を再確認してみてください。

 このとき最初の基準となる音のことを“ルート”と呼びます。また、“ドレミファソラシ”から生まれる7個のコードのことを“ ダイアトニック・コード ”と呼びます。

 なお、“ドレミファソラシ”は英語で“CDEFGAB”と表記します。つまりコード名の“C”や“Dm”などの大文字アルファベットはルートの英語名なのです。

Cメジャー・キーのダイアトニック・コード

ドレミファソラシを基準に白鍵1個飛ばしで作るコード
=Cメジャー・キーのダイアトニック・コード

【ちょっと深堀り!】白鍵間の音の距離

 7個のコードの規則は鍵盤で考えると“白鍵1個飛ばし”ですが、実は7個のコードの中で、ルートと2番目の音の“距離”が違うものがあります。例えば、ドとレの距離は“全音”、ドとド♯(ドの隣の黒鍵)は“半音”の距離ということはご存じでしょうか? ではミとファの距離は全音と半音どちらでしょう? 実はこの2音の距離は半音なのです。シとドの距離も半音です。このため“白鍵1個飛ばし”でも音同士の距離が違ってくる場合があるのです。参考までにドレミファソラシの全音と半音の図を掲載しておきます。

白鍵間の音の距離

コード名のmや(♭5)はコードの種類を表している

 コードにはいろいろな種類がありますが、3和音のダイアトニック・コードで登場するのは下記の3種類です。それぞれ何が違うかというと、それはルートとほかの2つの音との“距離”です。この距離の数え方はいろいろあるのですが、初心者の方は半音の数をカウントすると分かりやすいでしょう。そして、この“距離”の違いは、各コードの“雰囲気”の違いに深く結び付いています。

メジャー・コード……C、F、G

■ルートから2音目までの距離:半音4個
■ルートから3音目までの距離:半音7個
■コード名:ルート音の英語名だけで表記する
■雰囲気:明るい

メジャー・コード

マイナー・コード……Dm、Em、Am

■ルートから2音目までの距離:半音3個
■ルートから3音目までの距離:半音7個
■コード名:ルート音の英語名+小文字のm
■雰囲気:暗い

マイナー・コード

マイナー・フラット・ファイブ・コード……Bm(♭5)

■ルートから2音目までの距離:半音3個
■ルートから3音目までの距離:半音6個
■コード名:ルート音の英語名+小文字のm+(♭5)
■雰囲気:暗くて不安定な感じ

マイナー・フラット・ファイブ・コード

 

Step 1のまとめ

■7個の基本コード=ダイアトニック・コードはコード進行作りの超基本
■ダイアトニック・コードはドレミファソラシをルートにして作られる
■ダイアトニック・コードの種類は3つ

 

続く実践編では、“ドレミファソラシ”だけで構成される“ダイアトニック・コード”による8個のパターンを紹介します。

【特集】初心者のための簡単コード進行